当店の”名物”として多くのお客様からご好評をいただいているのが「ニンニクスープ」です。父がこの店を開いた1984年からメニューにありましたが、テレビドラマ『孤独のグルメ』で、”唯一無二のニンニクスープ”と紹介してもらったことから、より認知度が高まりました。【解説】田村智之(「味のレストランえびすや」幸町店 店主)

開店当初からの人気メニュー

私は、千葉県にある洋食レストランの、2代目オーナーシェフです。先代である父とともに毎日、厨房に立っています。

メニューは洋食全般なので、ステーキやハンバーグ、ピラフなどをお出ししていますが、なかでも”名物”として、多くのお客様からご好評をいただいているのが、今回お話しする「ニンニクスープ」です。

2018年には、人気マンガを原作としたテレビドラマ『孤独のグルメ』の取材を受けました。店が、ドラマの中に登場したのです。

ドラマの主人公の言葉を借りれば「コイツはわき役じゃない、メインを張れる一品だ……」と評され、”唯一無二のニンニクスープ”と紹介してもらったことから、より認知度が高まりました。放映後は、ふだんの10倍ものお客様にご来店いただいて、それは驚いたものです。

父がこの店を開いたのは、1984年3月。ニンニクスープは、開店当初からメニューにありました。すでにレストランを経営していた、おじの勧めで採用したのだそうです。以来お客様に愛され続け、今年で37年を迎えています。

ニンニクスープは作るたびに試食するので、毎日、口にしています。料理の仕込みの合間にご飯を加えて雑炊風に仕立て、まかないとして食べることも、しばしばです。

そんな私が、「ニンニクスープのプロ」として最も実感する健康効果を挙げるなら、免疫力アップでしょうか。

私は、18歳から料理の道を目指し、ホテルのレストランで10年間修業。その後、いくつかのレストランで経験を積み、32歳のとき、父の経営するこの店にシェフとして戻ってきました。

以前は、若さゆえ体に無理をさせていたこともあり、今ほど体調が安定していなかったように思います。

けれどもこの店に戻ってからは、毎日のようにニンニクスープをとっているからか、カゼ一つひきません。若いときよりもむしろ体調がいいくらいです。

ニンニクスープを毎日とる田村さん

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家族全員、元気はつらつ

私より以前から、ずっとニンニクスープをとっている父は、現在80歳になりますが、病院とは無縁。壮健な体を維持しながら、長年、厨房を担当しています。母も同様に店を切り盛りしていますが、病気知らずです。

免疫力の高さは、体温と関係があると、聞いたことがあります。そういえば、修業時代に結婚した妻は、若いころ、ひどい冷え症で困っていました。

妻には、私がこちらに戻ったときから店を手伝ってもらっていますが、やはり毎日のようにニンニクスープをとるうちに、冷えが解消したそうです。ニンニクには、体を温める効果があるそうなので、おそらくそのおかげでしょう。もちろん妻も長年、体調をくずすことなく、はつらつと店に立っています。

常連のお客様のなかには「カゼぎみになるとこのスープを食べに来るんだ」とおっしゃるかたが、少なくありません。ニンニクスープの効果を、体感していらっしゃるのでしょう。

私自身が、「以前よりもよくなっている」と感じることが、もう一つあります。それは、腰痛と腱鞘炎です。

修業時代はキッチンに立ちっぱなしだったり、重い鍋を持ったりと、体への負荷が多く、慢性的な腰痛と腱鞘炎に悩まされていました。

特に腰は状態が悪く、椎間板ヘルニア(背骨の骨と骨の間にある椎間板が飛び出すことで、痛みやしびれが出る病気)の一歩手前。これはもうシェフの職業病だと、半ばあきらめていた節もありました。けれども、店に戻って数年のうちに、悩みの腰痛や腱鞘炎がすっかり治り痛みがなくなったのです。

もちろん、職場環境が違うので一概にはいえませんが、あれほど状態が悪かったにもかかわらずシェフの仕事を続けられていますから、スープの効果もあるのではないでしょうか。

うちのニンニクスープは、来店して召し上がっていただくのがいちばんですが、コロナ禍の今は、そうもいきません。

そこで、家庭で作るのに適したニンニクスープのレシピを紹介します(下項参照)。店では大量の鶏ガラを煮込みますが、家庭では難しいので、チキンコンソメの素を使ってください。

さらに、店のレシピには入らないタマネギとベーコンを加えることでコクが増します。もし、かたくなったパンの切れ端があれば、刻んで加えると、さらに店の味に近づくでしょう。ぜひお試しください。