足し算よりも引き算が重要
たかはしクリニック副院長 高橋真弓

へバーデン結節対策には自分の体に合わない食品を減らそう

人さし指の第一関節がシクシクと痛み出したのは、3年前です。最初は、指を酷使しないように気をつけていましたが、そんなことで痛みが治まるはずもなく、そのうちに関節がポコンと腫れてきました。

ヘバーデン結節をほうっておけば、どんどん変形が進むことはわかっていたので、すぐに食事の見直しを開始。おかげで他の指への影響もなく、痛みや変形はすっかり落ち着いています。

その人によって、合わない食品は異なりますが、私は乳製品と市販のナッツ類が炎症の一因でした。一般的にナッツは、ω3系の油脂やビタミン・ミネラルを豊富に含む、体にいいと言われる食品です。でも私の場合、食べるとてきめんに指がシクシクと痛み出すのです。

まさに、痛みは体が受け付けないものを教えてくれる「アラーム」なのだと実感します。有機栽培の地元産のクルミなら大丈夫なので、市販の製品に添加されている防カビ剤などがダメなのかもしれません。

自らの経験から、有害なものをとり続けていると、体にいい食品やサプリメントをいくらとっても、症状は改善しません。「足し算」より「引き算」が重要です

たとえばω3系とω6系の油のバランスを改善するために、ω3系のDHAやEPAのサプリをとったとしても、そもそもω6系の油を減らさなければ、元の木阿弥になりがちです。

まずは引き算で「安いパンやマーガリン、サラダ油やドレッシング、揚げ物のお惣菜などをやめてみませんか?」と、患者さんにはよくお話します。

調理には米油やオリーブ油を控えめに使うか、ココナッツオイルやエゴマ油を利用するとよいでしょう。

痛みがひどいときは、シップを貼ったり、鎮痛薬を飲みたくなる人が多いのですが、これも極力、引き算したいもの。その場限りの対症療法は、徐々に骨粗鬆症を悪化させます。

体は正直で、食べたものの影響が明らかに出ます。自分にできる努力と症状の出方を比べて、上手に折り合いをつけることが大切ですね。

この記事は『安心』2021年6月号に掲載されています。

画像参照:https://www.makino-g.jp/book/b577728.html