「 暑くて何もヤル気が起きない……」
「何だか食欲ないな」
夏に感じる、疲れ、だるさ、食欲不振などの不快な症状「夏バテ」。夏バテには発酵食品が効果的なのをご存じですか?
発酵食品には、夏で弱った体をいたわってくれる働きがあります。
栄養素を摂っても、胃や腸の消化力、吸収力、排泄力が落ちていれば、十分に吸収することはできません。発酵食品には多くの乳酸菌が含まれており、腸内の善玉菌を元気にしてこの吸収を助けてくれるのです。
夏を元気に乗り切りたい!そのための「発酵食品の上手な取り入れ方」と「夏バテ対策のポイント」を、HER-SELF女性の健康プロジェクト理事で管理栄養士の三城円さんに伺いました。
目次
発酵食品が夏バテ対策になる理由
夏バテは、暑い室外と冷房の効いた室内の温度差に体が順応できず、体温調節を担っている自律神経のバランスが乱れることや、発汗などによる脱水、水分の摂り過ぎ、食欲低下による栄養不足などにより起こります。
夏バテ対策には、食事や睡眠を見直すことが大切ですが、特に食事の面では、腸内環境をよくする腸活によって、自律神経を整えることができると言われています。
腸活を効果的に行うためには、自分の持つ善玉菌を元気にすることが先決です。その善玉菌の餌となるのが、乳酸菌を多く含む発酵食品です。
発酵食品を摂ることで善玉菌が元気になり、消化力・吸収力・排出力の落ちた夏の体を回復してくれるのです。
特にみそ汁には、みそ、だしに使われるかつお節、野菜など、乳酸菌だけでなく、食物繊維や水分も摂れて、夏バテにも腸活にも一石三鳥。
発酵食品を摂ることで腸の力を引き出し、夏に強い体をつくるのです。
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発酵食品の上手な摂り方
早速摂りたい発酵食品ですが、気を付けることがあるか教えていただきました。
1日1食は摂る
乳酸菌は腸の餌になってくれますが、定着しないので随時摂ることが必要です。
毎食だとハードルが高いので、「1日1食」を意識しましょう。
良い食べ合わせ、悪い食べ合わせはある?
特に気にすることはありません。
毎日食べると良い発酵食品
みそ汁は、みそやだしの種類を変えてみると、飽きずに毎日食べられるのではないでしょうか。その他には、肉や魚の下味にするこうじや、納豆、ぬか漬けなどもおすすめです。
どのくらいの量を食べたら良い?
「便」(べん)を観察してください。便が黄土色なら、腸内の菌が多く良い便です。黒い便はタンパク質 量が多いことを示しています。
調理法その他について
- 乳酸菌は死んでも腸の役に立つので、加熱するなどの調理法にこだわる必要はありません。
- みそ汁は火を止めてから入れると風味を損なわずおいしくいただけます。
- 肉や魚を塩こうじや、しょうゆこうじで下味を付けると、タンパク質が分解され て軟らかくなり食べやすくなるのと、塩分の気になる高齢者の方には、しょうゆなどの他の調味料を 使わずに済むので塩分を減らすことができます。