「糖質制限ができない」という人も続けやすい
このように、キャベツは糖尿病の改善に非常に役立つ野菜です。
血糖値やヘモグロビンA1cの改善を目指すのであれば、1食につき、両手の手のひら1杯分の生のキャベツ(100g程度)を、食事の最初に食べるとよいでしょう。1ヵ月ほどで何らかの変化を実感できるはずです。
一口大にカットすると、かみ応えがあるのでお勧めですが、スーパーやコンビニなどで売っているキャベツの千切りを利用してもいいでしょう。
「生だと食べにくい」という人は、一口大に切ったキャベツに、熱湯をさっとかけて水気を絞った「湯通しキャベツ」もお勧めです。
加熱調理をしても構いませんが、かみ応えを残すために、火は通し過ぎない方がいいでしょう。炒め物やスープなどで食べる場合は、キノコやコンニャクなど、かみ応えのある食材とあわせるのもお勧めです。
ではここで、食前キャベツで糖尿病の数値が下がった症例をご紹介しましょう。
初診で来院した45歳の男性Aさんは「血糖値は下げたいけれど、薬は飲みたくない」「糖質制限も難しくてできない」とおっしゃいました。
Aさんは大食漢でしたが、食事で野菜はほとんど食べていませんでした。そこで糖質は制限せず、食前キャベツを勧めたのです。
すると3ヵ月で、AさんのヘモグロビンA1cは、8.5%から6.8%に低下しました。この結果は、糖質を意識して控えなくても、食前キャベツでおなかが満たされたことで、自然とご飯などの主食の量が減ったためだと思われます。
キャベツは、ビタミン・ミネラル類も豊富で、1年中比較的安価で手に入るのも魅力です。糖尿病の改善を目指す方は、ぜひ今日から食前キャベツを始めましょう。
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食前キャベツのやり方
◎食事の最初に、両手の手のひら1杯分の生のキャベツ(100g程度)を食べる。
[POINT]
■キャベツはよくかんで食べる。一口大にカットすると、かみ応えがあるのでお勧め。マヨネーズやドレッシングなどをかけてもよい。
■加熱調理をしてもよいが、かみ応えを残すため、火は通し過ぎないようにする。キノコやコンニャクなど、かみ応えのある食材とあわせるのもよい。