かつお節の種類
かつお節は、大きく分けて「荒節」(あらぶし)と「枯節」(かれぶし)という二種類があります。
荒節
カツオを煮熟(しゃじゅく)して焙乾(ばいかん)したもの
枯節
荒節の表面を削り、汚れを取り除いた後、カワキコウジカビ、またはカツオブシコウジカビという良性のカビを表面に繁殖させたもの
枯節は、カビ付け作業を繰り返す間に微生物が水分を吸い取るため、荒節よりも長期間保存が可能になります。
枯節に用いるカワキコウジカビ、またはカツオブシコウジカビは麹カビの一種で、この麹カビが付着することによって、枯節は発酵食品に分類されています。
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かつお節の作り方
かつお節はどのように作られるのでしょうか。生のカツオから枯節になるまでの製造工程を見てみましょう。
かつお節の製造工程
「枯節」が作られる工程の中で、「荒節」ができます。「枯節」は、荒節に「カビ付け」(発酵)「日乾」「カビ払い落し」を繰り返して行うことで、発酵食品になるのです。
カツオは、その死後、酵素反応によりイノシン酸が生成されます。しかし、時間の経過とともにイノシン酸は分解されて減少するため、タイミングを見計らって煮熟することが必要です。
そして、骨抜き、水切り焙乾、焙乾、あん蒸、削り、カビ付けと進みます。
カビ付け=発酵では、うまみ以外の酸味、雑味、渋味がそぎ落とされ、うまみが前に出てきます。発酵によりさらに水分が飛ぶと、そのうまみが凝縮されるとも考えられます。
なお、「荒節」「枯節」の水分量は、製造前の生のカツオと比べると15~25%程度になります。