音で広がる、耳で味わう。進化するオーディオドラマの世界へようこそ

①息が詰まるような臨場感で描く、ノンフィクション登頂記録『凍』

独自に制作したハイクオリティーな音声コンテンツを、世界中にデジタル配信するサービス・SPINEAR。想像力を掻き立てるオーディオドラマは、その描写が精緻であればあるほど、高い音質であればあるほど、より強い没入感を与えてくれる。その中でも、息が詰まるほどの臨場感で迫ってくるのが『凍』だ。

『凍』は沢木耕太郎のノンフィクション小説が原作。登山家・山野井泰史と山野井妙子の夫婦による、ヒマラヤの難峰ギャチュンカン登頂挑戦を記録した物語だ。ほぼ壁のような傾斜は、たった数メートル登るのに数時間を要する。氷の裂け目であるクレバスで足を踏み外せば1000メートル下へと真っさかさま。凍傷にかかれば皮膚は黒ずみ、最悪患部の切断を余儀なくされる。まさに生と死の境をゆく行路だ。

『凍』を形づくるのは、沢木の筆致が克明に描き出す情景。容赦なく吹きつける風の音。2人の緊迫した息づかい。ひとつ間違えれば死に直結する決断の連続。目をつむって聴くと、あまりにも大きく残酷なギャチュンカンの氷壁が迫ってくる。その時感じるのは、原始的な自然への畏怖だ。

普段、街中の整備された環境で暮らしていると、人間はすでに自然を制しているんじゃないかと錯覚してしまう。けれど『凍』の世界の中で、それがあまりにも浅はかだと思い知る。

なぜ、彼らは命を賭してまで山に登るのか。その欲求は狂気のようにも思えるけれど、そこまで彼らを惹きつける山の魔力に少しだけ魅入られたような、そんな危険な気配がする。

沢木耕太郎『凍』(全9話)

原作:沢木耕太郎『凍』(新潮文庫)

出演:三上博史 (山野井泰史)、田畑智子 (山野井妙子)、長塚圭史、若村麻由美

番組URL:https://spinear.com/shows/sawaki-kotaro-tou/

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②こじらせ男子×双子の美女がくりひろげる、一夜の恋の攻防戦『恋侍』

イヤーコンテンツに特化した日本初のサブスクリプションサービスとして登場したのが、月額580円で聴き放題のNUMA。そんなNUMAの中から、気軽に聴けるラブコメディとしておすすめしたいのが『恋侍』だ。

(自称)恋愛示現流・免許皆伝の落合昌保・24歳は、ある夜中目黒の居酒屋で、高校時代のマドンナ・大崎夏帆と偶然再会する。だが、なぜか大崎は2人いた――実は彼女は双子であったことが、数年越しに初めて明かされるのである。高校時代は、電車の中で足を踏まれたこと以外、大崎と大した接点がなかった昌保だが、これをチャンスに距離を縮めたいと考える。しかし2人はあまりにそっくりで、どちらが自分の焦がれた大崎夏帆なのかわからない。そんな昌保に対し、2人は自分たちに「モナコ」「ニース」というあだ名をつけ、どちらが夏帆かわかる? と微笑むのだった――。

「恋侍」を自認する昌保だが、その実態は、恋愛経験に乏しく、知識を詰め込み頭でっかちになったこじらせ男子。大崎の言動に対して、いちいち頭の中で理屈をこねくり回す昌保は、ともすれば「めんどくさっ!」と斬り捨てたくなる人物だが、そこをカバーするのが、昌保を演じる神木隆之介の手腕。日本人であれば馴染みがない人はいないと言ってもいいだろうその声と愛嬌で、昌保をどこか憎めない愛らしさのある青年に仕上げている。物語が進むにつれ、性格の違いが顕著になってくるモナコ・ニースを二役こなす三吉彩花の演じ分けも見事だ。ピュアな恋侍を愛でるもよし、魔性のモナコ・ニースに翻弄されるもよし。中目黒の一夜を彼らとともに味わってはいかがだろうか。

恋侍(全7話)

出演:神木隆之介/三吉彩花/小倉久寛/今井隆文

脚本:柴崎竜人

OP&EDテーマ:TAKE(FLOW)

プロデューサー:依田剛大、沼尻裕子

ディレクター:中曽根勇一郎、原田昂

番組URL:https://numa.jp.net/mob/cont/contShw.php?site=NM&ima=4209&cd=DSE00014