「いつもより傷や風邪の治りが悪い…」原因はまさかの生活習慣病だった!【体験談】

生活習慣の見直しと薬の服用で症状が改善


そして次の日、まだ熱が下がらず息苦しさを感じながら、もう一度かかりつけ医を受診しました。診察室に入った途端、先生から「とても血糖値が高いですよ」と告げられたのです。家族にも糖尿病歴を持つ者がいなかったため、それはまさに寝耳に水の言葉でした。

先生から詳しくお話を聞いたところ、血糖値が高いというのは「細菌」の餌が体の中にたくさんいる状態とのこと。傷が治らず化膿したのも、風邪から細菌性の肺炎になったのも、すべて血糖値が高い体の状態を放置していたからだということでした。

「肺炎の症状が落ち着いたら、総合病院の糖代謝内科を紹介するから必ず受診してください」ということになり、糖尿病の診断基準の一つであるHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)が7.4(正常値は4.6-6.2)まで上昇していた私は、専門的な外来を受診することになりました。

糖代謝内科ではさらに詳しく検査した結果、「遺伝的要因」と「生活習慣」が関係する2型糖尿病と診断されたのです。栄養士さんや看護師さんから、栄養・運動面の指導をしていただきました。私が処方されたのは、尿から糖を排出タイプの薬「ジャディアンス10mg」です。

また、指導されたように炭水化物の取り過ぎに注意して、毎日近所の公園まで往復20分歩く習慣を取り入れました。2カ月後、HbA1cは見事に6.4まで改善。そのころには体調不良とも無縁になっていました。

(広告の後にも続きます)

まとめ

私は主婦とフリーランスの仕事をしていて、職場での定期的な健診から遠ざかっています。毎年健診を受けていれば、今回の2型糖尿病ももっと早い段階で気付くことができたはず……とかかりつけ医の先生からも指摘を受けました。実際、血糖値が高い状態になっていても、「いつもより傷や病気の治りが悪い」ということ以外、何か特別な症状はありませんでした。代謝機能が目に見えて衰えてくる40代後半から50代になると、今までどおりの生活習慣を続けていてはいけないのだと気付くきっかけになりました。

そして、何よりも大切なのは健康診断です。しっかりと自分のために時間を取って、毎年健診を受けるようにしました。自分自身の体について、もっと意識しながら健康な生活を送っていきたいと思います。

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)
イラスト/サトウユカ

著者/吉本まな(51歳)
大学院生の息子と大学生の娘がいる晩酌が大好きな母。インテリアコーディネーターとライターを兼業中。40代後半からめまいや耳鳴り、体温調節ができないなど不調を感じ始めた。体重増加に不安を覚えて散歩の距離をのばしている。