3.要介護状態にならないためにできること
3-1.認知症は、食事管理と禁酒・禁煙
3-1-1.飲酒、喫煙をやめましょう
喫煙は、喫煙は脳を委縮(小さく)させると言われています。
また喫煙者の脳は同年齢の非喫煙者よりも萎縮しています。
萎縮の進行度合いは 5~10 歳年上の非喫煙者と同等と言われています。
また、同様に飲酒でも脳を萎縮させることが、アメリカ・ウェルズリー大学の研究チームによって示されました。
昔は、「酒は百薬の長」という言葉もありましたが、現在は否定されつつあります。
出典:https://style.nikkei.com/article/DGXDZO39490270Q2A310C1MZ4001/
3-1-2.糖尿病と高血圧になるような食事を避ける
糖尿病はアルツハイマー型認知症と脳血管性認知症引き起こします。
また高血圧による動脈硬化は脳血管性認知症のリスクを高めます。
食事の内容を炭水化物中心から低糖質、低塩分にするとよいでしょう。
様々な栄養素を含む食品をバランスよく摂りましょう。
少しずつ、食生活の習慣を見直して行くことをおすすめします。
また、ご自身で料理をすることで認知症予防の効果があると分かっています。
出典:国立国際医療センターhttp://dmic.ncgm.go.jp/content/070_060_01.pdf
3-2.脳血管疾患(脳卒中)は生活習慣を整える
生活習慣を整えることが最大の予防に繋がります。
脳血管疾患の原因には、高血圧や糖尿病などの生活習慣病が基礎疾患としてある場合が多く、生活習慣が深く関わっています。
〇高血圧から脳血管疾患へ
高血圧の場合は、血管に強い圧力がかかり、脳内の細い動脈が破れて脳出血を起こす原因となります。
〇動脈硬化から脳血管疾患へ
動脈硬化による血管の弾力の低下などにより、動脈が血液の圧力に耐えられず脳血管疾患を起こす原因となります。
〇脂質異常症から脳血管疾患へ
食生活に気を付けないで、動物性脂肪と取りすぎると脂質異常症を発症してしまいます。
血管の壁に脂肪が溜まることで血管が詰まって脳梗塞が引き起こされます。
そのため、健康的な食事や日々の運動、ストレスのためない生活を送ることが最大の予防です。
3-3.高齢による衰弱は、栄養をとることが大切
低栄養こそがフレイルの最大の原因です。
高齢になると、誰でも食が細くなりますよね。
そうすると、少量の食事で満腹になってしまったりして、十分な栄養が取れていないことがあります。
特に、一人で暮らしていると、食事の品目も減り、食材も減り、食欲もわかないということが起きがちです。
そこでオススメなのが、誰かと一緒に食事をとることです。
月に1回は家族や親戚と食事をとることや地域の仲間と食事をすることで、食欲もわき、栄養もとれるようになります。
特に体を作ると言う意味で、少量でもバランスのいい食事を摂ること、特にタンパク質やカルシウムを多く含む食品(肉や乳製品など)を積極的に摂るようにしましょう。
3-4.骨折・転倒は住環境の整備
東京消防庁の調査によると、転倒の50%以上が屋内で発生してることが分かっています。
わずかな段差でも転倒の要因になってしまいます。
そのため、住居環境の整備は欠かせません。
階段や廊下、トイレ、浴室などに手すりの取り付けや玄関や浴室などの段差や傾斜を解消、滑りの防止のため床の張替などが必要になります。
ご自宅の中でどこに問題があるか確認しましょう。
また、介護保険の制度には在宅介護に必要な住宅改修費が含まれています。
これは、介護のための住宅改修を支援する仕組みです。
上記に挙げた住宅改修を行う場合、工事費用の7~9割が支給されます。(工事費用の上限20万円まで)
〇介護保険の対象となる主な6つの工事
手すりの取り付け
段差の解消
滑りの防止及び移動の円滑化等のための床または通路面の材料の変更
引き戸等への扉の取替え
洋式便器等への便器の取替え
その他上記の住宅改修に付帯する工事
https://carers-navi.com/jutakukaisyu
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4.まとめ
いかがでしたでしょうか?
要介護になる原因は、「認知症」「脳血管疾患(脳卒中)」「高齢による衰弱」「骨折・転倒」の4つが上位を占めています。
一度、要介護状態になってしまうと、自立の状態に戻ることは難しいです。
日々の生活を改め、健康寿命を伸ばすことを意識しましょう!