
高齢者が感染症にかかりやすいのはなぜ?
感染症にはどんな種類がある?
予防をするには何が有効?
このような疑問を抱えているのではないでしょうか?
高齢者が感染症にかかりやすい理由は、免疫力の低下にあります。
なんと、高齢者の免疫力は、若者の半分以下とも言われています。
この記事では、感染症にかかりやすい理由や種類、予防法について解説します。
1.高齢者が感染症にかかりやすい理由
高齢者が感染症にかかりやすい理由は、免疫力の低下にあります。
高齢になると免疫力は低下し、60代の免疫力は20代の半分とも言われています。
そもそも免疫とは、細菌やウイルスから体を守る仕組みです。
そのため、免疫力が低下している状態は、感染症にかかりやすいのです。
また、冬場は、寒さによる免疫力の低下などにより、インフルエンザやノロウイルスなどの感染症が広まりやすいです。
高齢者は、インフルエンザやノロウイルスに感染すると重篤化しやすいので、一層の注意しましょう。
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2.高齢者がかかりやすい感染症の種類
2-1.インフルエンザ
インフルエンザウイルスにはA型、B型、C型がありウイルスに感染することで発症します。
症状は、38℃以上の高熱や全身の倦怠感、関節痛などです。
高齢者では、肺炎を伴う場合があり、重症化することがあります。
インフルエンザの流行は例年12月頃から始まり、1~2月にピークを迎えます。
2-2.ノロウイルス感染症
ノロウイルス感染症は、感染性胃腸炎の1つです。
カキなどの二枚貝に含まれ、生で食べたり、手や食器にウイルスが付着したりして、ウイルスが体内に入ることで感染します。
症状としては、嘔吐や下痢、脱水がみられます。
ノロウイルスもインフルエンザ同様に冬季に流行します。
2-3.疥癬
疥癬とは、ヒゼンダニ(疥癬虫)というダニが人の皮膚に寄生して発症する感染症です。
免疫力の低下している高齢者に感染しやすいと言われており、介護施設や医療機関での集団感染も少なくありません。
また、年間を通して感染するリスクがあります。
疥癬は、人から人へ感染するため、早期発見・早期治療が大切です。
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2-4.肝炎
肺炎は、肺炎球菌、インフルエンザ菌、黄色ブドウ球菌などの病原体が原因で感染します。
症状は、全身倦怠感、食欲不振、嘔吐、褐色尿などが見られます。
また、高齢者の肺炎の7割は、誤嚥によって発症する誤嚥性肺炎です。
誤嚥性肺炎は、口腔内の細菌や食べかす、逆流した胃液などが気管支や肺に入ることで生じます。
誤嚥性肺炎の患者は、飲み込む機能が低下した高齢者に多く見られます。
2-5.腸管出血性大腸菌(O157)
生肉や井戸水など大腸菌に汚染されたものを食べることで感染します。
腸管出血性大腸菌の中でも有名なのがO157です。
症状としては、下痢や腹痛、発熱などがみられます。
稀に、溶血性尿毒症症候群や脳症などの重篤な合併症を伴うこともあります。
食器類の衛生管理や食品の加熱処理に気を付けましょう。
2-6.緑膿菌感染症
緑膿菌は、水回りに日ごろから多く存在している菌です。
健康な人に害はありませんが、免疫力が低下している場合は、日和見感染症の原因になります。
日和見感染症とは、健康な人では感染症を起こさないような病原体で感染症を発症することです。
症状としては、血管を詰まらせたり、呼吸器に障害を及ぼしたりします。
最悪の場合には多臓器不全を引き起こす場合もあります。