胃で食べ物を消化する働きが低下すると、腸に炎症を起こし、「食事しているのに栄養不足」という事態を招きます。当然、病気になりやすく、治りも悪い体になってしまいます。弱った消化力や腸内環境を改善するためにお勧めするのが、「アボカドみそ汁」です。【解説】関由佳(内科医・みそソムリエ)

解説者のプロフィール

関由佳(せき・ゆか)

内科医・みそソムリエ。2008年山梨大学医学部卒業。専門は糖尿病内科、予防医学。学生時代から予防医学に興味があり、医食同源の考えのもと野菜を多く使ったバランス食を自ら実践している。著書『毎日食べたい! 腸活みそレシピ』(海竜社)発売中。

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美肌や健康を維持する基本は「食事」

10代の頃の私は、ニキビ、乾燥、毛穴の開きなどの肌荒れに悩んでいました。ストレスに弱くて、何かあるとそれがすぐに肌の調子に現れるという悪循環に陥っていたのです。

しかし、今はストレスも平気で、それが肌トラブルを引き起こすことは一切なくなりました。そればかりか、周囲の人からもよく「お肌がきれいですね」とほめていただけます。

その秘訣は、「食事」にあります。肌トラブルを避け、若々しい肌を保つには、消化力(消化吸収力)を高め、腸内環境を整える食事が肝心です。これは美容に限らず、全身の健康を維持する基本でもあります。

食事において非常に大切なことは、咀嚼と栄養です。

食べ物をよくかまなかったり、栄養が偏った食事や深夜のドカ食いをしていたりすると、まず胃で食べ物を消化する働きが低下します。それに加えて、ストレスの多い生活を続けると、胃酸が出にくくもなります。

このような食生活では、食べ物は胃で十分に分解されないままで、腸に届いてしまいます。これが、腸に炎症を起こし、腸内環境を悪化させるのです。結果、栄養の吸収が悪くなったり、便秘になったりします。

また、腸が炎症を起こしてボロボロになると、分解が不十分な食物がもたらす有害物質が、体内に入り込みやすくなります。これは、「腸もれ」と呼ばれていて、近年注目を集めています。こうした有害物質は、健康であれば排出されますが、腸もれの状態だと、それができなくなります。

そればかりではなく、腸もれになると、必要な栄養を腸で吸収できなくなり、「食事しているのに栄養不足」という事態を招きます。当然、病気になりやすく、治りも悪い体になってしまいます。

肌においても、必要な栄養素が不足すれば、皮膚の新陳代謝がうまく進みません。その結果として、肌からみずみずしさが失われ、シワやシミなど肌の老化も進んでしまいます。