高齢者は免疫力が低下しやすい??
よくこのような言葉を耳にするかと思います。
結論として、高齢者は免疫力が低下しやすいのは事実です。
一体なぜ低下しやすいのでしょうか?
また、免疫力をアップさせるにはどうすればいいのでしょうか?
この記事では、そのような疑問にお答えしていきます。
1.免疫とは?
免疫とは、一言でいうと自己防御システムです。
体内に侵入したウイルスや細菌などの抗原を排除してくれます。
免疫には2種類あり、自然免疫と獲得免疫があります。
- 自然免疫
自然免疫とは、生まれながら持っているもので、体内に抗原が侵入すると、抗体を作り、異物へ攻撃します。
- 獲得免疫
獲得免疫とは、後天的に獲得するものです。
獲得免疫には、一度侵入した病原体の情報を記憶し、再び侵入された時に一早く対処できるよう学習する特徴があります。
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2.高齢者の免疫力が低下しやすい理由は?
2-1.免疫が低下する3つの理由
そもそも免疫が低下してしまう理由は大きく3つあります。
1つ目は、生活習慣です。
バランスの悪い食事や睡眠不足、運動不足など生活習慣の乱れは、免疫力を低下させてしまいます。
2つ目は、ストレスです。
精神的なストレスは、自律神経の乱れを起こし、免疫力低下の原因となります。
そして3つ目が加齢です。
これが高齢者の免疫力が低下しやすい理由となります。
次の章では、加齢による免疫力低下について解説します。
2-2.加齢による免疫低下とは
高齢になると免疫力は低下し、60代の免疫力は20代の半分とも言われています。
免疫力は、20代頃がピークでその後は低下することがわかっています。
この理由には、造血幹細胞が免疫細胞に分化する力が低下してしまうことが関係しているのです。
免疫細胞の多くは、造血幹細胞が免疫細胞に分化することで作られます。
しかし、分化する力が弱くなってしまうと、免疫細胞の数は減ってしまいます。
その結果、免疫力が低下してしまうのです。
冬場は、寒さによる免疫力の低下などにより、インフルエンザやノロウイルスなどの感染症が広まりやすいです。
高齢者は、インフルエンザやノロウイルスに感染すると重篤化しやすいので、一層の注意をしましょう。