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 奈良県、JR桜井駅の目の前。創業1948年の『マルツベーカリー』があります。パン好きには知られた有名店。すべての種類のパンが焼き上がる11時頃からは地元客だけでなく、遠方から足を運ぶ人の姿もあり、狭い店内はすぐに買い物客であふれます。


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 人気の理由は、オリジナルパンとパッケージにあります。このレトロなデザインと、昔懐かしい味に惹かれて、世代を超えて愛されているのです。そこで、気になったパンをお持ち帰りしてきました。

昭和感満載のおやつパン「アンフライ」

 名物メニューの一つが、こちらの「あんフライ」。いわゆる揚げパンですが、角食パンにあんこが挟まっているのがマルツベーカリー流。ちょっぴり重たそうな見た目ですが、食べてみると意外と甘さ控えめで、パンのサクサク感がクセになります! 濃く淹れたコーヒーと共にいただきたい一品です。

パッケージが可愛すぎる! 「パピロ」&「シューパン」


各140円

 こちらも名物の「パピロ」と「シューパン」。「シューパン」は、クリームパンのこと。まったり甘みのあるカスタードクリームがぎっしり詰まっています。

「パピロ」は、やさしい甘さのシュガークリームが入った、昔懐かしい菓子パン。いわゆる日本的なふわふわパンで、生地はすかすか過ぎず、絶妙な密度と水分量が保たれています。少し時間が立っても、ふんわり、しっとり。生地そのものの美味しさも、長年愛されている所以です。

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ちくわフライが挟まった「ちくわパン」が絶品!

「ちくわパン」は、コッペパンにフライにしたちくわが挟まっています。ソースとからしバターの風味が相性ばっちり。キュウリのシャキシャキ感もたまりません。これは自宅でも真似したい! パンとちくわフライの意外な組み合わせは脱帽するほど美味でした。

バターロールの惣菜パン2種も外せない!

 惣菜パンの「たまご」と「チョリソーたまご」。バターロールに遠慮なく、パツパツに具材が挟まっています。それでいて、1個200円と奥ゆかしいお値段。

 美味しいパンは断面も美しい。これはパン好きの筆者がたどり着いた持論ですが、『マルツベーカリー』のパンも、この美しさ。具のはさみ方にもしっかりこだわっているのがわかります。

ありそうであまり見かけない「コーヒーパン」もどうぞ

 コーヒーが生地に練り込まれている「コーヒーパン」もおすすめ。特製のコーヒーバタークリームをしぼっていて、程よい甘さとビター加減が大人好みの一品です。

 奈良の観光名所から離れた立地ではありますが、パン好きなら一度は訪れておきたい聖地ではないでしょうか。お出かけの際は是非参考にしてみてください。

(撮影・文◎亀井亜衣子)

●SHOP INFO

店名:マルツベーカリー 本店

住:奈良県桜井市桜井196
TEL:0744-42-3447
営:7:00~19:00
休:日曜