Q.豆の種類の違いについて教えてください。高い豆の方が、やっぱりおいしい?

A.
コーヒー豆には、「アラビカ種」と「ロブスタ種」の2種類があります。

アラビカ種は、古くからある種類のおいしいコーヒー豆です。ブラジル、モカ、キリマンジャロなどの有名なコーヒーは、全てアラビカ種です(ちなみに、これらの呼び名は産地を示しており、品種の差を示すものではありません)。

ロブスタ種は比較的新しい種類で、アラビカ種に比べると味は劣りますが、大量生産が可能で、いろんなところで作られています。

日本のコーヒー専門店などで売られているのは、基本的にはアラビカ種で、ロブスタ種は「ブレンド」と書かれた市販のコーヒーなどに主に使用されています。

なお、値段の高いコーヒー豆の方が、基本的にはおいしいです。現在一番高いのは、パナマの「ゲイシャ」で、なんと1kg10000円もします。

近年、コーヒー豆の価格は値上がり傾向にあります。需要の増加と、地球温暖化などによる収穫量の減少、コロナ禍による人手不足などがその要因です。以前は1kg600円程度でしたが、現在は1000円程度になっています。

アラビカ種

ロブスタ種

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Q.コーヒー豆の焙煎の程度や挽き方で、味や成分はどのように変わりますか?

A.
浅煎りのコーヒーには、「クロロゲン酸」というコーヒーポリフェノールが多く含まれます。

クロロゲン酸は、コレステロール値の低下作用や食後血糖値を抑える作用などがあると報告されており、近年では特定保健用食品などにも使用されている成分です。

深煎りのコーヒーに特徴的な成分は、「ニコチン酸」です。

これは、ビタミンB3やナイアシンとも呼ばれる成分で、体内でのエネルギー産生に深く関わっているほか、脂肪代謝を改善して動脈硬化を防ぐアディポネクチンというホルモンや、善玉コレステロールを増やす作用があります。

ニコチン酸を含む食材はとても少ないので、ニコチン酸の摂取源としても、コーヒーは優れています(深煎りコーヒー1杯で5mgほど摂取できます)。

なお、浅煎りは苦味が少なく酸味の感じられるスッキリとした味わいで、焙煎度が高くなるほどコクや苦味が増し、濃厚な味わいとなります。また、粗挽きほどスッキリとした味になり、細かくなるほど苦味や雑味が増します。

焙煎の度合いで味や成分に変化が出る