ステキな庭にするためのカラーコーディネートを考えるVol.8 〜クラシックなファサードガーデンのエクステリア〜

庭づくりで大事なのはトータルコーディネート。庭の要素には植物以外にも舗装やフェンス、門扉、花壇などがあり、それらの素材やデザインの選び方次第で庭の雰囲気が変わってきます。こうした家の外構、外観に関わる部分を、エクステリアと呼びます。エクステリアデザインの成功のポイントは、“イメージの統一”。これまで「ナチュラル」「カジュアル」「エレガント」イメージのエクステリアデザインをご紹介してきましたが、今回は「クラシック」について解説、デザイン提案をします。

クラシックのイメージとは

クラシックとは階級を表すラテン語「class/クラス」から転じ、「最高の」または「一流の」という意味です。そこからさらに広がり、歴史を感じる「伝統的な」や「格式のある」の意味としても用いられます。

まずはそこから連想されるデザインイメージの言葉を思い浮かべてみましょう。デザインイメージの形容詞に置き換えてみると、「落ち着きのある」「堅実な」「豪華な」「高級感のある」「どっしりとした」「重厚感のある」などがイメージする用語になるでしょう。

そこで、今回のクラシックなエクステリアは「落ち着きと重厚感のある高級なイメージ」を連想してみました。ここではまず家の顔となる「ファサードデザイン」について考えていきましょう。

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「クラシック」の素材と色

「落ち着きと重厚感のある高級なイメージ」に似合う素材や色を考えてみましょう。

皆さんが、すぐ思い浮かぶ素材は赤茶色や茶色のレンガタイルではないでしょうか? イギリスなどの伝統的な建築では、レンガタイル張りの外壁をよく見かけますが、レンガを住宅の壁や塀などに使うと、重厚感のある高級なイメージに演出することができます。目地は馬目地といって、横方向は一直線に通し、縦方向を半分ずらし、交互にレンガを積んだ状態になります。

次に門まわりについて考えてみましょう。門柱は左右の塀より高めに配し、曲線の入った青銅色の鋳物製や黒いアイアン製の門扉を設置すると高級感が出ます。

また、濃いグリーン系のポール照明を設置すると、茶系の中にワンポイントとして変化があるカラーコーディネートになります。

道路ぎわにはレンガの花壇を設け、赤紫、紫、青紫の花を飾れば、大人っぽい雰囲気が演出できます。青緑や緑っぽいクールなコニファー類を部分的に植えると引き締まって、レンガタイルとなじみ、イングリッシュガーデン風になります。コニファー類は生長が早いものが多いので、年に1~2度の刈り込みが必要です。生長の遅いものもあるので、ガーデンセンターなどに出向き、専門家に相談して研究してみましょう。