歯列矯正というと10~20代が主流と思われがちですが、最近では40代以上の大人も歯列矯正をする人が増えているそうです。大人に歯列矯正が必要なのは、加齢により顎の骨格が変化、歯並びやかみ合わせが変わったり、歯間が狭くなり虫歯になりやすくたるためだそう。6カ月前から歯列矯正を始めた七田さん(仮名)(56歳)に歯列矯正の実際を聞いてみました。
歯科、形成外科、アンチエイジングの視点で診断
歯列矯正を考え始めたのは5年ほど前。かかりつけの歯科医に歯列矯正を勧められたのがきっかけです。私のかかりつけの歯科医は歯科と形成外科、アンチエイジングが専門という変わった経歴の持ち主。そのため虫歯の治療もしますが、これから先の長い人生、ずっと自分の歯でごはんを食べられるように、また、歯や舌が原因の病気にかからないように全身の状態も踏まえて治療してくれる先生です。
もともと口の中が狭かった私は、寝ている間に舌が喉のほうに垂れ込み、呼吸しづらいという症状があり、先生に勧められてマウスピースをはめるように。これだけでもだいぶ眠りが深くなったのを実感していました。
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記憶障害、物忘れなど加齢による変化も改善
とはいえ、歯列矯正は時間もお金もかかるのは事実。個人差はありますが、歯列矯正期間は2~4年くらい、治療費も90万円ほどが必要です。
矯正をするかしないかで悩んでいたときに思い出したのは、堀ちえみさんの舌がんのニュースでした。私も彼女と同じく食事をしていると舌をかむことが多く、口内炎もできやすかったのです。このままでは私も病気になるんじゃないか、そう考えると怖くなり歯列矯正を決意、準備に入りました。
CTやレントゲンで歯列、顎、頭蓋骨など骨の状態を検査。歯科医や歯科衛生士が具体的な矯正の内容、器具の取り付け方、今後のスケジュールについて細かく説明してくれました。50歳を過ぎてからの歯列矯正は、虫歯の予防だけでなく、記憶障害、物忘れ、適応能力など加齢により低下しがちな能力を改善することもできることも説明され、もうこれはやるしかないと気持ちは完全に固まりました。