限られた空間で、ウッドデッキやレンガテラス、エディブルガーデン、BBQ炉など、アウトドアライフを満喫できる仕掛けを盛り込んだ庭の実例をご紹介します。レンガタイルの使い方や芝生の法面、築山など、ナチュラルかつスペースを広く見せるテクニックなどをガーデン設計のプロが徹底解説!
家屋と調和する自然なファサードガーデン
玄関までのアプローチを、植栽とエクステリアの構成で、自然なイメージに演出したファサードガーデンです。舗装は玄関の外壁の色と近い黒色のレンガの馬目地(うまめじ)で、その周りの植栽スペースは立ち上がりのない花壇としています。ラベンダーなどのハーブや這性の草花がレンガ舗装の道まで伸びてきて、ハードウェアと馴染んで柔らかくナチュラルな雰囲気になっています。
白い門袖の手前に、グレーのレンガを低く積み、表札を黒文字で控えめにつけています。
施主の要望で設置したアーチは、ウリン材の駆体の間に金属製の網を取り付けたもの。網にツル植物が絡んで這い上っていましたが、これが大きく育てば、いっそうナチュラルなイメージになりそうです。
ウリン材とはインドネシアやマレーシア原産のクスノキ科の広葉樹で、「鉄のように強い木」のことからアイアンウッドとも呼ばれています。塗装を施せば、耐用年数は30年くらいです。
また、金属の網はガビオンというもので、またの名を蛇篭(じゃかご)ともいいます。中に自然石を詰め込み、塀やオブジェなどに使っている例もあります。このガビオンにツル植物を絡ませるアーチとして、使っているところが面白いと思いました。
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築山で奥行きを生み広さを演出
道路側へ向かって、芝生の築山や法面(のりめん)を設けることで、奥行きが生まれ、庭を広く感じさせています。芝生の築山の起伏とデッキに対し、斜線に敷かれたモノトーンのレンガタイルのコントラストがおしゃれな雰囲気。レンガタイルはウッドデッキに対して45度方向にレンガが張られていますが、これも庭の広がりを出し、単調にならないための工夫です。
アイアンのガーデンファニチャーは、テーブル天板にはモザイクタイルのパターンが入り、庭のデザインにぴったり、品よくオシャレでステキです。