老眼も気になる大人の近視メガネとは?眼に負担をかけないための対策も解説

近視とは、遠くの視界がぼやけてしまう眼の状態のこと。大人になってから近視になる人もいます。さらに、年齢によっては老眼が気になる人もいるでしょう。そこで本記事では、近視と老眼の関係や近視用メガネの選び方、老眼にも対応可能なレンズを紹介するとともに、眼に負担をかけないための対策についても解説します。

だんのうえ眼科 二子玉川院 院長 大島由莉先生

専門分野である白内障や角膜はもちろんのこと、コンタクトレンズの使用に伴うトラブルなど、「街の眼科医」として目に関するお悩みにはどのようなことでも親身に対応。また、アンチエイジングの分野にも詳しい。

メガネをかける前に知ろう!近視と老眼について

近視と老眼は、物がはっきり見えないという点では共通していますが、見え方が異なります。ここでは、近視と老眼について解説します。

近視とは

近視とは、手元が見えて遠くが見えない眼の状態のこと。近視の度数が上がれば上がるほど、近くのピントが合いやすくなり、遠くはさらにぼやけます。

手元を見ることが多いと、手元にピントを合わせるように眼が順応します。それによって近視が進行し、さらに遠くが見えづらくなることもあるでしょう。近視用レンズは、近くに合うようになってしまったピントを遠くに離す凹レンズを使用します。

老眼とは

老眼とは、手元が見づらくなったり、薄暗いところで見えにくかったりする症状です。

眼は水晶体の厚みを調整することによってピントを合わせています。大人になると、水晶体の硬化や水晶体を調整する毛細体筋の衰えが始まり、ピントを手元に寄せて合わせる「調整力」が除々に低下していきます。そして、近くがいつもの距離や明るさで見えにくくなった状態が老眼です。一般的に40歳を超えると気づく方が多いです。

近視の人は老眼にはならない?


近視・遠視・乱視など、眼の状態にかかわらず老眼になります。

ただメガネを外すだけだと、近すぎて見やすい距離でなかったり、さらにつけ外しがわずらわしかったりするなどの不便が生じる場合があります。そのため、近視用メガネから近く用や遠近両用への切り替えが必要になります。また、年齢的に自分の眼の状態を知るためにも、この機会に眼科検診に行かれることが大切です。

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近視の老眼対応メガネの選び方

見え方に違和感が生じた場合、自分にあったメガネを選ぶことが大切です。ここでは近視の方で老眼が気になり出した場合のメガネ選びについて解説します。

【手元重視】目的距離に合ったメガネを選ぶ

近視の方は市販の「既成老眼鏡」を裸眼の上に掛けても合いませんので、間違って購入しないようにしましょう。

近視の老眼の方は、近視メガネの度数を強くして遠くにピントを合わせてしまうと、近くが見えにくくなることがあります。また、目的の距離よりも遠くにピントの合ったメガネを掛けると、近くのものにピントを合わせるたびに水晶体の調節をするので、いつの間にか負担がかかってしまいます。そのため、使用する目的に合わせた度数に緩めたメガネを使用するで、ピントが楽に合い、目の負担やストレスを減らせます。

老眼が気になってきたら眼科を受診し、処方箋に基づいた「目的距離に合ったメガネ」を製作しましょう。

【日常重視】遠近両用メガネを選ぶ

デスクワークなど手元を視る時間だけではなく、日常的に使用したい方や、遠く用と手元用のメガネをたびたび掛けかえるのが大変な方は、遠近両用メガネがおすすめです。

近視の遠近両用メガネはレンズの上下で度数の強さが異なり、視線を縦に動かすことで近くを見たり遠くを見たりできます。お買い物中に商品や店頭のポップなどを確認したり、移動中に時計やスマホなどを見たり、ちょっとした近くのピント合わせにとても便利です。

遠近両用には色々なタイプがありますので、眼鏡店の専門スタッフとご相談ください。

遠くと近くの見え方をカバーする遠近両用めがね。レンズの仕組みと選び方を解説 – Aigan STYLE(メガネ・めがね)

遠近両用めがねは、1つのレンズで遠用と近用の2つをカバーするめがねです。加齢による老眼症状の出始めに使用され、めがねをかけ直すことなく見え方を補正できます。この記事では遠近両用レンズの仕組みや種類と選び方、おすすめのレンズを紹介します。遠近両用めがねのよくある疑問についても解説しているので、ぜひ参考にしてくださいね。