世間では、今でも「世帯主=夫」というケースが多いようです。しかし本来世帯主は、夫婦どちらがなってもよいもの。世帯主はどのように決めたらよいのでしょうか?また、世帯主を夫から妻へ変更するメリットはあるのでしょうか。今回は世帯主の決め方のポイントや、世帯主変更のやり方などについて解説します!

世帯主とは?「世帯」について理解しよう

まず、「世帯」の意味について知っておきましょう。

「世帯」とは、法律で住居や生計をともにする社会生活上の単位のこと。もうすこし簡単にいうと、一緒に住み、家計をともにする家族のことをいいます。そのため、夫婦や親子でも別々に暮らしていれば、別世帯となります。

そして「世帯主」とは、その世帯の代表者を指します。誰が世帯主になるべきと法律で決められているわけではありませんが、日本では長い間、家計を維持している人=夫という構図がありました。そのことから、夫が世帯主になる風習が生まれたのかもしれません。

ですので、本来どちらが世帯主になっても大丈夫。実際にどちらが世帯主になったほうがよいのか、そのポイントを次項でご紹介します。

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妻と夫、どっちが世帯主になる?そのポイントとは


働く女性
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世帯主には、納税や保険・年金などの納付義務が生じます。その一方、会社から支払われる住宅手当や家賃補助なども、世帯主が支給対象になります。

そのため、妻が夫の扶養に入っている場合は夫が世帯主に、夫が妻の扶養に入っている場合は妻が世帯主になるのがいいでしょう。また共働きの場合、福利厚生が手厚い会社に勤めている方を世帯主とするのがおすすめです。

妻が世帯主になるメリット

妻が世帯主になった方がいいケースは、妻のほうが収入が多く、かつ住宅手当がある会社に勤めている場合です。

その場合、夫婦それぞれの会社の規約を確認しておきましょう。世帯主だけが住宅手当支給の要件でなく、「主たる生計者」=収入が多いほうに支給するという要件がある会社も多いからです。このケースだと、世帯主を妻へ変更しても、妻の収入が夫よりも低い場合、要件を満たさなくなり、手当を受け取れません。

妻が世帯主になるデメリット

妻が世帯主になることで、税金や保険、法律上のデメリットは特にありません。しかし、日本の風習上、夫やその家族が、妻が世帯主ということに抵抗を感じる可能性があります。その場合、無理に妻へ世帯主変更すると後々トラブルになりますので、事前によく話し合っておきましょう。