更年期は高血圧に注意したい年代。とはいえ、特にこれまで血圧に問題がなかった人は、生活をどう見直したら良いかわからないかもしれません。そこで血圧上昇につながるありがちな生活習慣や行動パターンをチェック。高血圧・糖尿病などの生活習慣病を専門とする工藤内科院長の工藤孝文先生に○×を判定してもらいました。

教えてくれたのは…
監修/工藤孝文先生
工藤内科院長。福岡大学医学部卒業後、アイルランド、オーストラリアへ留学し、帰国後、大学病院などを経て現職。糖尿病・ダイエット指導・漢方治療を専門とし「ガッテン!」(NHK)、「世界一受けたい授業」(日本テレビ)等メディア出演多数。『疲れない大百科』(ワニブックス)、『おいしく飲んでみるみるやせる 緑茶コーヒーダイエット』(日本実業出版社)等著書多数。

【チェック1】減塩するために味噌汁を飲まない

【判定1】×:1日1~3杯の味噌汁で血圧は上がらない



高血圧を引き起こすのは塩分の過剰摂取。そもそもなぜ塩分のとり過ぎがNGかというと、血管内に塩分が増えると、血液の浸透圧を一定に保つために血液内の水分が増えるため。血液の量が増加し、血管が膨らんで血圧が上がります。

さらに血液量が増えると心臓に負担がかかり心不全や心肥大を引き起こす要因に。また余分なナトリウムを排出する腎臓がオーバーワークになると、水分・ナトリウムがたまりやすくなり、高血圧になる……という悪循環に陥ります。

「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、1日あたりのナトリウム摂取量(食塩相当量)の目標量は成人男性で7.5g未満、成人女性で6.5g未満。減塩食のターゲットにされやすいのが味噌汁ですが、最近の研究で、味噌汁は塩分が含まれているにもかかわらず1日1~3杯の量で血圧を上げる作用はない、ということが報告されています。

味噌汁1杯に含まれる塩分自体が1~1.5g程度であること、発酵食品である味噌には血圧を下げる作用があることが理由です。最近はむしろ、高血圧予防のためには味噌を摂取する食事スタイルが再評価されつつあります。

味噌汁を飲むときは、ナトリウムの排出を促すカリウムを多く含む食材を具材にするのもおすすめ。海藻類やにんじん、ごぼうなどの根菜類、じゃがいもなどのいも類が該当します。

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【チェック2】だしやスパイスをたっぷり使って味つけする

【判定2】○:食塩不使用でおいしく調理できる



昆布、かつお、干ししいたけなどを使う「和風だし」、野菜のうまみを引き出した「ブイヨン」などのうまみだしは、塩分が含まれていません。じょうずに活用すると減塩に大いに役立ちます。

うまみ物質にはグルタミン酸などのアミノ酸系、イノシン酸などの核酸系、コハク酸などの有機酸系の3種類があります。うまみ物質は複数を掛け合わせるとうまみが何倍にも増すので、ぜひいろいろ活用してみましょう。

例えば、グルタミン酸の昆布だしとイノシン酸のかつおだしを組み合わせると相乗効果でよりおいしくなります。ただしインスタントのうまみ調味料は塩分が多いものもあるので注意してください。

七味唐辛子やペッパーなどの香辛料もアクセントとなってもの足りなさを補います。カレー好きの人はカレールウよりもさまざまなスパイスが合わさったカレー粉を使いましょう。カレー粉に多く含まれる抗酸化物質が、動脈硬化の原因となる血管内皮機能の低下を改善することが確認されています。