3児の母でブロガーのマメ子さんによる、43歳で腎がんになった体験を描いたマンガを紹介します。今回は、手術中のこと。「手術は平気」と大口をたたいていたけれど、実際は……。
手術前日に入院し、その日は病院食をたいらげて、ぐっすり眠り、朝が来ました。
手術は午後なので、お昼まではシャワーを浴びたりのんびりします。
よしよし、思ったほど緊張していないぞ。
そろそろ支度を……というころ、若い看護師のお兄さんが訪問。
手術室での担当看護師さんとしてついてくれるそう。
余談ですが、主治医先生といい、この看護師さんといい、座ってる患者に目線を合わせて膝をついてくれる王子スタイル……、これ良くないですか?(控えめに言って最高)
そしていよいよ、点滴が始まり……、病衣から手術着に着替えて歩いて手術室へ。
手術着になると緊張感高まりますね。
移動中、ベテラン看護師さんが
「大丈夫ですよ〜、私も先日手術したんですけどね、寝て起きたら終わってますから。麻酔ってすごいな〜って(笑)」
と、話しかけてくれる。
そう……寝て起きたら終わり。なんですけど、今回、全身麻酔の前に硬膜外麻酔というのがあって、ちょっとそれが気がかりでした。背中から管を入れるやつです。
もちろん麻酔の注射はするんですけど、麻酔ってかけても時々痛かったりするし(歯医者とか)……背骨の近くから管を入れるって、想像するとちょっと緊張……。
入口でシャワーキャップみたいなものを頭に被せられ、手術室に入り……、皆さんにお出迎えいただきます。
よくできました。
手術台に乗り、いろいろ装着され、横向きになります。
えびのように丸まって、背中をくりぬいた布みたいものをかけられ、硬膜外麻酔の準備。
ちょっとドキドキするけど、よしよし、平静は装えてるぞ。
と、思っていると……。
なんだか、ピーピーうるさいな……。
そのピーピーが、どんどんどんどん早くなってきて
目覚まし時計のように鳴り響く!
あっ……これって
心電図のモニターの音!?
心拍めっちゃ上がってるじゃん!!
全員にバレてる!!
と、ここで、例の担当の若い看護師さんが肩をポンポンしてくれる。
は、恥ずかしい……。
さっき病室では、「寝てるだけだし、全然平気」みたいに大口をたたいた分、より恥ずかしい!
口々に
「大丈夫ですからねー」
「深呼吸してみましょうかー」
となだめられ、
看護師のお姉さんは、子どもにするようにやさしく足をさすってくれている……。
40過ぎたおばさんが、申し訳ございません。
肝心の痛みは、やっぱり全然大丈夫で、管を背中に入れていくときに、一度鈍い痛みを感じたぐらい。
ビクッとしたら麻酔科先生が
「痛かった!?」
と少し驚いていたので、まったく痛みを感じないのが普通なのかも。
管を入れ終わって、背中にチューブがテープで固定されていく。
あー、終わった……。
もうあとは大丈夫だ〜。
とホッとしていると、
「マメ子さーん、聞こえますかー」
「はーい…」
「マメ子さーん」
「はーい……」
「マメ子さーん」
「はい……」
3回繰り返したとこまでは記憶があるけど、そこで多分落ちたみたいです。
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寝ているだけだから大丈夫と思っても、いざ手術が始まると思ったら緊張しますよね。リラックスできるように看護師さんがやさしく足をさすってくれるのはうれしいですね。
監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)
獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。専門医である泌尿器科および皮膚のトラブル、生活習慣病を含めた内科まで幅広く診察。メディア出演も多数あり、医者YouYuberとしての情報発信もおこなっている。
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著者/マメ子(43歳)
2021年3月血尿と疼痛から腎がんとの診断を受け、4月21日に右腎摘出、経過観察中。3児の母。ブログ「そらマメ絵日記(腎がん経過観察中)」を日々更新中。Instagram:@sora_mameko.628