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●調査内容:今年も登場した『すた丼屋』の「超ニンニクツリーすた丼」の味を調査。新たに追加された「すたみな豚揚げ3枚」のマッチ度も含めて試食レビュー

 看板メニュー「すた丼」を始めとするボリューミーでニンニクゥな丼が、全国各地の腹ぺこピープルズを至福の気絶タイムへと誘っている人気丼チェーン『伝説のすた丼屋/名物すた丼の店』では、12月1日より年末定番のクリスマス特別メニュー「超ニンニクツリーすた丼」の販売をスタートしました。

 あれ、今年は肉の構成が違ってね? と気が付いたアナタはなかなかのすた丼通。そう、昨年まで丼の中央にどかっと鎮座していた「大判の揚げハンバーグ2枚」がラインナップから外れ、新たに「すたみな豚揚げ3枚」を採用。これにすた丼の肉2人前分、スタミナ唐揚げ3個、クリスマスツリーの赤と緑と雪の白に見立てたキムチと青ネギ、チーズとともに、茶碗約3杯分の大盛りご飯の上に乗せられて提供されます。ちなみに総ニンニク量は「すた丼」並の約10倍、総重量は1kg超とのことで、クリスマスと銘打てば何をしてもいいというヤンチャな姿勢に関しては今年も全く変わっておりません(笑)。

 独り者のピュアなハートをヤスリでざーりざりと削ってくる地獄のようなキャッチコピー(クリぼっちだけに許される至福!)からはサッと目を逸らしつつ、1日限定29食(※24日と25日は限定なし)の希少な一杯がもたらすナイスなテイストとボリュームを体感すべく、『すた丼屋』にて一足早くクリスマス気分を味わってみたいと思います。あれ、何だか涙が止まらないや…。


こちらが「超ニンニクツリーすた丼」1890円(税込)。生卵とお味噌汁が付いてきます

 改めて肉の構成を確認すると、3種類がいずれも『すた丼屋』の主力レギュラーメニューだということに気が付くはず。ちなみに各肉を単品でオーダーして今回の「超ニンニクツリーすた丼」を再現した場合、ベースの「すた丼(肉増し)」が980円、「すたみな唐揚げ3個」が300円、「すたみな豚揚げ3枚」が450円(※2枚300円より算出)。さらにトッピングの「キムチ小鉢」、「ねぎ盛り小鉢」「チーズ小鉢」が各150円で、総計は2180円。何と290円お得になる計算になります。やったぜ!

 …と、そんなことを考えながら待つこと約10分。カウンターで丼を受け取ると、腰の入った重さが両腕にずっしり。1kg超の可食分に、丼と味噌汁と生卵分を加えれば1.5kgは優に超えてくるその重さ。そして横から見たときのこんもりしたシルエットに、食べる前から早くも圧倒されます。


新たに追加された「豚揚げ」。でかい…

 さて、どこから崩していこうか…と悩みつつ、まずは初の実食となる「豚揚げ」からいってみることに。サクサクっとした衣の歯応えに続いて、ニンニク醤油の強い旨み、さらに豚ロース肉の食感と旨みが一気に広がります。丼内に同衾している「すたみな唐揚げ」と味自体は同じですが、食べやすさでいえば「豚揚げ」の方に軍配が上がりますね。ウマいなこれ!


「すた丼の肉」。ニンニクが効きまくり!

 2つの揚げ物を支えるかのように積まれたキムチの小山をお口直しを兼ねて崩しつつ、溶けたチーズを纏った「すた丼の肉」をパクリ。うわっ、味が濃ゆいわあ。ニンニク効かせまくりの濃い目、甘めの特製すたみなダレが口の中をタレ味一色に染め上げ、そのパンチ力たるや、肉の下からようやく姿を現した白ご飯と脂身の粒がクッションになるほどです。


卵とキムチでリセットしつつ完食を目指す

 あまりに強すぎる味わいに食べ進めるペースが一旦落ちるものの、お冷と味噌汁、キムチと2切れのたくあんで味と食感に小休止を挟むことですぐに復活。さらにここまで温存させていた生卵をかけてマイルドさをプラスし、少しずつながらも着実に丼の中身を消化していきます。そして実食開始から約40分。じっくりすぎる時間をかけて無事完食に至りました。ああ、食った食った。メリークリスマス!

攻略難度は高めかも!? 味変やリセットを駆使しなければ完食は難しい


外観(食楽web)

 豚揚げも唐揚げもでっかいし、すた丼の肉もたっぷりと乗っかってるしで、食後は「胃袋がパンパンになってる」という表現がぴったり合う超満腹状態になれる丼でした。おかげでこの日の食事は、お昼過ぎに食べたこれ一食だけで済みました(苦笑)。

 食べ進めていく上で大きなネックとなるのが、本来なら食欲を加速させるはずのニンニクテイスト。特に「すた丼の肉」の特製すたみなダレが非常に強く、逆に食べるスピードを頭から押さえつけてしまうんです。何せこの丼における最も有効な“味変”は、トッピングのキムチでも青ねぎでも生卵でもなく、ニンニク味を一旦完全にリセットしてくれる「お冷」でした。

 もしも実食にチャレンジするならば、そのあたりを充分に認識しつつ存分にお腹を減らした上で臨まれるといいかもしれません。ちなみに「これは完食できそうもないな…」という場合、お店で持ち帰り用のタッパーを用意してくれますので、ぜひ無理をすることなく時間を置いて食べ切ってください。ただし、生卵をかけると持ち帰りNGとなりますので、その点くれぐれもご注意を。

 いろいろあった2022年。その締めとなる12月の一食に「超ニンニクツリーすた丼」を加えて、お腹をパンパンパーンの“ニンニクリスマス”を楽しんでみてはいかがでしょうか。

調査結果

・主力メニュー3品を同時に味わえる構成
・完食のカギとなるのは強いニンニクテイストをリセットする「お冷」
・もちろん1kg超を食べ切るだけの腹ぺこ状態であることが必須
・来年も「ツリーすた丼」でメリークリスマス!?(白眼)
(※個人の感想です)

(撮影・文◎河西まさあき)

●DATA

超ニンニクツリーすた丼

期間:2022年12月1日(木)~12月25日(日)
※1日限定29食(24日と25日は限定なし)
販売:一部店舗を除く全国の『伝説のすた丼屋/名物すた丼の店』
https://sutadonya.com/