前職の化粧品メーカー美容部員を退職し、半年の無職時代に加えて再就職先がさほど見た目に気をつかう必要のない職場でした。

毎日、誰がどこで見ているかわからないから常にきれいでいなければ! という生活から解放されたため、化粧も適当、服装も動きやすさ重視になり、だんだんと見た目などどうでもよくなっていった私が、きれいでいようとする気持ちを取り戻すまでの体験談です。

ズボラな私が見た目すべての美容部員へ



元来面倒くさがりでズボラ、生きていければ最低限の見た目でいいという私が就職活動で受かってしまったのが化粧品メーカーでした。しかも、何の因果か化粧品メーカーの看板である美容部員に採用となりました。それまで化粧もしたことない、スキンケアも適当という私がです。

お客様にメイクするどころか自分のメイクにも1時間はかかり、毎朝泣きながらフルメイクしていました。しかしメイクに慣れてくると、自分がきれいになれるのが楽しくなり、スキンケアの知識を得て美肌を手に入れることができると、ダイエットやヘアケアなど、自分を磨くことに喜びを感じ始めていきました。

そして眼鏡をコンタクトレンズに変え、ネイルが映えるように手荒れにも気をつかい、ファッション雑誌を見て流行りのメイクを勉強するという、以前の私では考えられない生活を送るようになったのです。

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退職した途端、以前の私に逆戻り!



1年365日、人の目を気にする生活をしていた私ですが、その化粧品メーカーを45歳で退職しました。帰宅時間が遅いこと、子どもたちの習い事や塾の送り迎えが増えてきたこと、そして売り上げを作り続ける生活に疲れたためです。

有給休暇を消化し、失業保険をもらいながらの就職活動と、退職してほぼ家で過ごす生活を続けるうちにあれだけ気を付けていた生活は消え去りました。

コンタクトレンズの装着をやめ、化粧もやめて、トレーナーとチノパン数枚をローテーションする生活は何とラクなことか! もともと面倒くさいことが苦手な私は、ラクなほうに流れて、すっぴんでいることに慣れてしまいました。

それに加え、就職した先は最低限の身だしなみさえ守られればいいという大手スーパーのレジで服装は自由。帰宅時間が早く、休みの希望が通る仕事先であれば良いと手っ取り早く決めたところです。

しかも世の中はマスク生活なので化粧は手抜きでなんの問題もなし。眉のみ描いて出勤する生活をずっと続けました。

そんなとき、「このままではまずい」と気付いた出来事がありました。前職の後輩の結婚式です。招待されて改めて自分を見返すと、ただただ反省でした。適当なスキンケアで毛穴は開いて肌はカサカサ、一年以上眼鏡生活でコンタクトレンズの度は合わず、髪は伸び放題でパサパサ。見た目にかまわない生活をたった一年続けただけでこんなふうになるのかと、がく然としました。