視力と度数を表す単位とは?違いと関係性を理解して正しくメガネを選ぼう

視力は目の見え方の度合いを数値化したもので、度数とは別物です。視力を矯正するために使用するメガネやコンタクトは、視力ではなく度数が表記されています。この記事では視力と度数の単位と測り方、視力と度数の違いや関係性、今のメガネが適正かどうかチェックする方法などを紹介します。

視力の基本情報

2.0、1.0などと言い表される視力。この数字はどのようにして出されているのか、まずは視力の種類と測り方から解説します。

視力とは

視力とは、物体がどのくらいはっきりと見えるかを数値化したものです。視力は1つではなく、静止視力や動体視力など、さまざまな種類があります。一般的には視力=静止視力です。

また、メガネやコンタクトを使わずに見た時の視力を裸眼視力、反対にアイウェアを使用して見た時の視力を矯正視力と呼びます。

視力の測り方

視力検査は、アルファベットのCのような形をしたランドルト環を用いた検査が一般的です。学校や眼科での検査で多くの人が見たことがあるでしょう。

ランドルト環を用いた視力検査では、5メートル離れた位置からCマークの穴が開いている位置を、上下左右または斜めから回答します。偶然当たる可能性もあるため、同じ視力に該当するマークをいくつか答え、見える範囲の境界線をはっきりさせて視力を導き出します。

5メートル離れたランドルト環を見た時に、上下の全長が75ミリ・切れ目の幅が15ミリのCマーク(最も大きいマーク)の切れ目位置が分かると視力が0.1と判断されます。一方、上下全長7.5ミリ・切れ目幅1.5ミリのCマーク(最大マークの10分の1サイズ)の切れ目位置が分かると、視力1.0です。

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視力と度数の単位と違い

視力の単位は、実は世界共通ではありません。視力を表す単位について、度数の単位および視力との違いについて解説します。

日本と海外における視力の単位

日本では視力の単位を、1.0や0.1などのように小数で表します。これを小数視力と言います。

一方、例えばアメリカでの視力の表現方法は、分数視力です。1.0は「20/20」と表されます。これは、20フィート(約6メートル)の距離から見えるべき対象が、20フィートの距離から確かに見えるということ。さらにヨーロッパでは、日本における1.0を「6/6」と表します。

度数の単位と視力との違い

度数は、視力を矯正する時に必要となるレンズの矯正強度を数値化したものです。度数の単位はディオプターと言い、Dで表します。さらに、近視はマイナス(−)、遠視はプラス(+)で表し、0から数字が離れるごとに視力の補正強度が強まります。

よくメガネがコンタクトのパッケージには「D」や「−」から始まる数値が記載されていますが、これは度数の数値であり、度数=視力ではないのでこの数値から視力は分かりません。