現金引き出しは「月1回」と決める
先取り貯金を決めたものの、残りのお金で本当に生活費が足りるのか不安に感じる人もいるでしょう。そんな人は、ATMでお金を引き出す回数を決めると効果的です。
例えば、ATMで引き出すのは月に1回だけにします。頻繁に引き出す人は、ちょこちょこお金を使ってしまう傾向があります。また、時間外や土日祝の引き出しは手数料が掛かるので要注意。金利が低く利子がほとんど付かない中、ATM手数料の負担は小さくありません。何事も「ちりも積もれば」という精神です。
なお、ATMから月に1回引き出す時に合わせて、普段使うアプリ決済やICカードにもチャージすると良いでしょう。1カ月をその範囲内でやり繰りします。
また、頻繁に買い物をする人は、頻度を減らすのも一手です。毎日スーパーやコンビニに寄ると、つい余計なものも買ってしまいます。買い物は「週に2回」などルーティンを決め、お金を使わない日を作りましょう。
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イレギュラーな出費に備える方法2選
通帳を見る女性
【画像出典元】「eggeegg/Shutterstock.com」
先取り貯金で増えたお金は、ちょっとしたことでは払い出さないのが大原則です。せっかく自動積み立てをしても、引き出してしまうと貯まっていきません。とはいえ、冠婚葬祭や旅行、車検などとイレギュラーに特別費が必要な時もあります。ここでは、解決方法を2つ紹介します。
1.特別費専用口座を作る
1つ目は、特別費専用の口座を作って、そこにも毎月積み立てをしていくことです。まとまった支出が必要な時は、特別費専用口座から使います。給料口座で普段の生活費をまかなって、突発的なものは特別費口座から捻出する。こうしたやり繰りをすれば、将来のための貯蓄用口座はしっかり貯まっていくはずです。その貯蓄は、子供の大学費用や、車の購入費、老後資金などの大きな支出に充てられるようになります。
2.自動融資機能のついた総合口座を使う
もう1つの方法は、給料を受け取る口座をマイナスにできるように定期預金を預けて、臨時出費に備えることです。
給料の受取口座は、総合口座であることが大半だと思います。総合口座通帳の裏表紙を見ると、定期預金ができるようになっていますが、そこに定期預金を預けると、預けた額の9割(最大200万~300万円)まで普通預金の残高がなくてもお金を使うことができます。借入利息が少し差し引かれますが、普段の生活口座をマイナスにして翌月の給料の振り込みやボーナスで穴埋めするまでのつなぎとして活用すれば、月々の先取り貯金には手を付けなくて済みます。
わざわざマイナスにせずに、先取り貯金から出すという考えもありますが、一度取り崩した口座にお金を戻す努力をすることは、なかなか難しいようです。一方で、生活口座をマイナスにする方法は、残高をプラスに戻そうという意識が自然に働いて、あまりお金を使わないようになるため、徐々にマイナスが埋まっていきます。
なお、借入利息はカードローンのように高い金利ではありません。預けている定期預金の金利に+0.5%上乗せされる程度です。仮に定期預金の金利が0.01%とした場合、借入金利は0.51%ですから、3カ月間10万円マイナスになっていた場合の借入利息は約127円です。せっかく貯めた貯蓄口座に手を付けないで済むと考えれば、安いものではないでしょうか。