3.糖質を極限まで減らす
「糖質制限ダイエット」はダイエット法として定番になっています。糖質を減らすと体重が減るのは事実ですが、糖質を極限まで減らすのはNGと黒田先生は言います。
「40代、50代女性の極端な糖質制限で一番心配なのは筋肉の減少です。エネルギー源である糖質の摂取量が不足すると、体内ではエネルギー不足を補うため、肝臓で蓄積されているグリコーゲンという物質を分解してエネルギー源を作り出しています。
このとき、ホルモンバランスが正常であればケトン体と呼ばれるエネルギー源を生成し、脂肪を分解してくれるのですが、40代、50代はホルモンバランスが乱れる時期。脂肪ではなく筋肉を分解してしまう恐れがあるのです」(黒田先生)。
女性ホルモンの分泌が減り、ただでさえ筋肉の質が落ちている時期に糖質不足でさらに筋肉が減ってしまっては大変です。
フラフラしたら減らし過ぎ
「糖質を減らせばたしかに体重は減りますが、特に40代、50代女性にはリスクが高く、美しく痩せられません。栄養不足に陥り、いろいろなホルモンも正常に作られなくなってしまいます。
糖質を減らしてフラフラしたり、疲れやすくなったりするのは減らし過ぎです。体調を見ながら少しずつ無理なくゆっくり進めることが大切です」(黒田先生)。
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まとめ
いかがでしたか? せっかく頑張っているのに逆効果なのは悲しいですよね。黒田先生のお話によく出てくるのが、バランスやローテーションというキーワード。これからのアンチエイジング活動の参考にしてみてはいかがでしょうか。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
取材・文/岩崎みどり(49歳)
ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重顎が悪化。身長153cmなのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。
著者/監修/黒田 愛美 先生
美容・アンチエイジング専門医。トライアスリート。Zetith Beauty Clinic医師(東京都中央区銀座4丁目2-17 銀座111レジャービル13階)。1979年東京生まれ。2003年獨協医科大学医学部卒業後、東京女子医科大学内分泌乳腺外科に入局。2007年品川美容外科へ入職、2011年品川スキンクリニック新宿院の院長に就任。2013年同クリニック、表参道院院長に就任。その後、予防医学と分子栄養学を改めて学び、美容外科、美容皮膚科、アンチエイジング内科の非常勤医師として複数のクリニックの勤務を経て、現在に至る。著書に『アスリート医師が教える最強のアンチエイジング』(文藝春秋)。