年収が少なくても「お金の使い方」次第で貯金はできる


家計管理
【画像出典元】「wichayada suwanachun/Shutterstock.com」

年収が高くても貯金が少なく、貯金額より負債の金額が多い人もいます。一方で、年収が低くても毎月しっかり貯金ができていて負債を抱えていない人もいます。

大切なことは、年収ではなく目的を持ってお金を使い、貯めることです。自分がどうしたら幸せを感じられるかをじっくり考え、書き出してそのことに対してお金を計画的に使っているかを確認しましょう。自分が使いたくないもの、どうでもいいものに多くのお金を使っていたら、その支出を見直し、Kさんの本当にやりたいことにお金を使うことを考えてください。

公的年金シミュレーター」を使ってまずはKさんの年金見込み額を見てみます。Kさんが22歳から65歳まで年収300万円で働いたとすると、65歳からの年金見込み額は153万円となります。

月額12万7500円ですが、ここから健康保険料と介護保険料を支払って12万円程度が手元に残ることが予想されます。現在のKさんの貯金を除いた生活費が12万7000円ですから、今と同じ生活費なら、あと月1万円ほどあれば65歳以降も生活ができることになります。

ただ、Kさんが65歳になったときに現在の実家で暮らしていきたいのか、実家のリフォームが必要になるのか、今後の物価の上昇などを考慮していく必要があります。

22歳で就職したとき現在のKさんをご自身が予想していなかったように、これからも予想のつかないことがおこるかもしれません。求める幸せは人それぞれ違います。これからいろんなライフプランの変化があっても、自分自身の幸せの価値観を見失わないようにしていただければ雑多な情報に振り回されることも少なくなると思います。

自分の納得できるお金の使い方ができていれば、自信がついてきます。長期的な視点で自分のやりたいことをしっかりみつけて、目的をもってお金を貯めるようにしましょう。目的が明確であればあるほどお金が貯まりやすくなります。

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実家暮らし、貯蓄の目安は手取りの40%

実家暮らしの場合、家賃、光熱費、食費の負担が大きく軽減されることがメリットです。しかし、Kさんが将来ずっと今のままご実家で暮らしていくかどうかは分からないので、家を出たときに自分で家賃を支払うことも考えておく必要があります。

家賃は手取り25%程度が目安です。たとえば家賃を5万円として考えると現在の貯金8万円のうち5万円は家賃の支払いにあてなければならなくなり、残り3万円が貯金できる金額となります。

実家で暮らしていると収入を使い果たしても電気や水道がとまることもなく生活が安定します。今の生活だけを考えれば貯金への意欲が湧かなくなることもあるかもしれませんが、将来のご自身の生活の場所、必要な資金などを考え、手取りの40%以上を目安に貯金することを考えておきましょう。