冬に使う身近な暖房器具の「灯油ストーブ」と「エアコン」。この2つを比べた場合、どちらの方が冬の暖房費が安くなるのでしょう。今回は1時間あたりのコストを比較してみました。

また、灯油ストーブとエアコンには、暖房費だけでは測りきれないメリットやデメリットもあります。機器としての特性も交え比較しますので、それぞれの理解を深め、どちらの暖房器具が自分のライフスタイルに向いているか検討してみて下さい。

灯油ストーブの1時間あたりの燃料代


柱型の石油ストーブ
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灯油ストーブの1時間あたりの燃料代は、「灯油1Lあたりの価格」×「燃料消費量」で計算できます。

経済産業省資源エネルギー庁「石油製品価格調査」によると、灯油1Lあたりの価格は116円です(2023年10月30日時点)。

そしてコロナの8畳用灯油ストーブ「SX-E2923Y」を例とした場合、燃焼消費量は0.279L/hです。

これを計算すると、灯油ストーブの1時間あたりの燃料代は、116円×0.279L/h=32.364円となります。つまり1時間あたり約32円分の灯油を使っていることになります。

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エアコンの1時間あたりの電気代


エアコンの吹き出し口のアップ
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エアコンの1時間あたりの電気代は、消費電力(W)÷1000 × 電気料金単価(円/kWh)で計算できます。

公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会」によると、電気料金単価の目安は31円/kWh(税込)です(2022年7月より27円から31円に改定)。

そして東芝の8畳用エアコン「RAS-K251X」を例とした場合、暖房時の消費電力は605W(最小110W~最大1200W)です。

これを計算すると、エアコンの1時間あたりの電気代は、605W÷1000×31円/kWh=18.755円となります。つまり1時間あたり約18円分の電気を使っていることになります。

エアコンは外気温により消費電力が変わりやすい

注意点として、エアコンの消費電力は外気温などによって変動しやすいです。たとえば真冬の外気温が低い環境で、フルパワーとなる1200Wで暖房を稼働し続けた場合、1時間あたりの電気代は、1200W÷1000×31円/kWh=37.2円となります。