入院給付金はいくらに設定すればいい?受け取る際の税金や、支払われないケースもご紹介

入院給付金とは、病気やケガで入院した場合に保険会社から支払われる給付金のことです。

入院給付金の日額は契約時に5,000円や10,000円など自分で決めるケースが多いため、入院給付金はいくらに設定すれば良いかわからない方も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、公的なデータを参照しながら入院時にかかる費用の平均や、入院給付金の設定の仕方について解説します。

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入院給付金はいくらに設定したらいい?

入院給付金の設定を考える際は、公的医療保険を考慮した後の「自分が入院した場合の自己負担額」を参考にするのがおすすめです。

日本では国民皆保険制度が採用されており、誰もが公的医療保険制度(国民健康保険・健康保険)に加入しています。

保険証を提示すれば医療費の1〜3割の自己負担で高度な医療を受けることができ、入院時の一部の医療費についても適用されることが特徴です。

ただし、1〜3割程度の自己負担分とはいえ、入院が長期化した場合の経済的負担は大きなものとなり、入院中の収入減少にも備えなければなりません。

そのため、現在の年収や貯蓄状況を踏まえた上で、公的医療保険制度を利用した後の自己負担分に備えるための金額を「入院給付金」として設定するのが良いでしょう。

次の項目から、公的なデータを用いて入院給付金日額の平均や入院時にかかる平均費用をご紹介するので、入院給付金を設定する際の参考にしてください。

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入院給付金日額の平均

生命保険文化センターの「2022(令和4)年度 生活保障に関する調査」によると、入院給付金日額の平均は男性が9,600円、女性が8,100円となっています。

また、年代別の疾病入院給付金日額をみても、基本的には女性よりも男性のほうが入院給付金日額は高くなる傾向にあります。

※2019年以前は18〜69歳、2022年のみ18〜79歳を調査対象としています参照:生活保障に関する調査 2022(令和4)年度|生命保険文化センター

年齢別にみると、男女ともに50歳代が最も入院給付金日額の平均が高く、男性で10,900円、女性で8,700円となっています。

 参照:生活保障に関する調査 2022(令和4)年度|生命保険文化センター

また、20歳代の入院給付金日額が男女ともに平均7,000円台であるのに対し、30歳代に突入すると平均額が大幅に上昇していることがわかります。

30歳代になると結婚や出産、住宅の購入など、長い人生の中でも大きな支出が増える年代であるため、もしものときに備えて保障を手厚くする世帯が多いものと考えられます。

入院時にかかる費用

続いて、入院時にかかる費用の平均についても確認していきましょう。

生命保険文化センターの「2022(令和4)年度 生活保障に関する調査」によると、入院時の1日あたりの平均自己負担額は約20,700円となっています。

参照:令和4年 生活保障に関する調査|生命保険文化センター

入院時の自己負担額の分布をみると、10,000〜15,000円未満(23.3%)が最も多く、その次に20,000〜30,000円未満(16.0%)、5,000円未満(13.8%)と続きます。

また、40,000円以上の高額な自己負担費用を13.2%もの方が支払っていることもわかりました。

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一方、直近の入院時における逸失収入(逸失利益)の平均は約30.2万円となっており、入院をしたことで100万円以上も収入が減った方が約9.2%もいます。

参照:令和4年 生活保障に関する調査|生命保険文化センター

公的医療保険制度では医療費に対して保障が受けられますが、下記のような費用については公的医療保険の適用対象外なので、全額を自己負担で賄わなければなりません。

代表的な自己負担費用

先進医療に係る費用

差額ベッド代

交通費や食事代、雑費

ここまでご覧いただいた通り、入院費用は非常に高額で、入院しなければ得られたはずの逸失収入の金額も大きいことがわかります。

医療保険で充分な入院給付金を備えておけば、長期間の入院に伴う収入減少に備えられるようになるので、上記を参考にしながら入院給付金日額を設定してみてください。

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入院給付金が支払われないケース

医療保険の入院給付金は、基本的に病気やケガの治療を目的とした入院時に支払われる保険金です。

入院をすることになっても、下記に該当するケースでは入院給付金が支払われない場合があるので気をつけましょう。

入院給付金が支払われないケース

支払い事由に当てはまらない場合

健康診断や人間ドックなどでの入院の場合

支払い事由に当てはまらない場合

医療保険の入院給付金には支払事由が設けられています。

支払事由に当てはまらない場合は、たとえ病気やケガの治療を目的とした入院であっても、入院給付金を受け取ることはできません。

支払事由に当てはまらないケースの一例

必要な入院日数に達していない

支払限度日数を超えている

通算支払限度日数を超えている など

これから医療保険に加入して入院給付金を設定する場合は、入院給付金の支払事由についてもしっかりと確認しておきましょう。

健康診断や人間ドックなどでの入院の場合

健康診断や人間ドックなど、病気やケガの治療以外の目的で入院する場合も、入院給付金は支給されません。

入院でも給付金が支払われない例

健康診断

人間ドック

美容整形

正常分娩による入院 など

健康診断や人間ドックなどの検査目的の入院、美容整形における入院は支払事由に該当しないケースが一般的です。

また、出産時における正常分娩や自然分娩による入院も支払い対象とはなりません。

ただし、異常分娩に伴う帝王切開や子宮外妊娠などの場合は入院給付金の支払事由に該当する場合があります。

基本的には、公的医療保険制度の対象となる費用については入院給付金が支給され、対象外の費用については入院給付金が支給されないと覚えておきましょう。

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