災害保険で補償される金額はどうやって決まるの?

さて、気になるのはどれぐらいの補償があるか?ということでしょう。保険ですので補償内容としては保険金が支給されることになります。

実は災害保険(損害保険)と生命保険では事故発生時の考え方が異なります。

生命保険であれば「入院日額〇〇円」とか「万が一のときは△△万円をご家族が受け取れます」などの金額が契約時に決まっています。そのため事故が発生した際に受け取れる金額を計算することは簡単です。

一方、災害保険(損害保険)で受け取れる金額は少し複雑で、以下の3つを当てはめて算出していきます。

(1)保険の対象を金銭的に評価します
(2)保険の対象に対して評価をもとに契約金額を決めます。これを保険金額といいます
(3)保険契約により補償される事故によって損害が発生した場合、損害を評価し保険金額を最高金額として保険金が支払われます

災害保険の補償は、上記の(1)~(3)を当てはめていきます

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2000万円の新築戸建てに災害保険を掛ける場合


家をリスクから守る
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例として2000万円の新築戸建てに火災保険を設定するとします。

新築戸建ての評価額:2000万円
仮に全焼をした際に同じものを立て直すには2000万円必要なので、保険金を2000万円として保険契約を行います。

たとえ2500万円の保険金額で契約して建物が全焼しても、はじめの評価額が2000万円ならば、支払われるのは2000万円が限度になります。評価額を超えた500万円分は保険のかけすぎということになります。

反対に保険金額が少なすぎると、建物を立て直す費用が足りなくなる可能性もありますので、適正な保険金額で契約する必要があります。

もし火災が発生した場合は、その損害を改めて評価し、初めに契約した保険金額を最高額として保険金が支払われることになります。

損害保険の考え方の基本は損害の補填なので、保険で得をするという考えはダメですよ。