これ病気だったの? そういえば症状は前からあった



家族に促され病院受診を決めた友人ですが、一体何科を受診したらよいのかわかりません。ひとまずインターネットで調べると、口腔内のことは耳鼻咽喉科へとのこと。後日、近所の耳鼻咽喉科へ向かいました。

いざ診察するとなると急にそわそわしてきた彼女。順番を待っている間も、「もし、がんだったらどうしよう」「全然痛くなかったのにもう手遅れだったら……」と不安しか浮かびません。

そして診察してもらった結果は……。聞いたこともない「地図状舌(ちずじょうぜつ)」という診断でした。先生の話では、舌にできた縁が白い赤い斑点が地図のように見えるからそう呼ばれること、原因はよくわかっていないが、ストレスや偏食、ビタミン不足などである、ということでした。

実は友人、この白い縁の斑点を20代の半ばあたりから見かけていました。うっすら白くなっていた気がしても、舌についた汚れかなと思っており、痛みもないのであまり気にしていなかったのです。しかし、家族に言われて改めて自分の舌を見たとき、明らかに昔より斑点の数が増えており、気が付いた友人の母はかなり心配だったことでしょう。

結局、地図状舌には治療薬もなく、痛みがないなら特に問題ないだろうとのことで、友人はそのまま病院を後にしたのでした。

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まとめ

彼女には現在もまだ斑点が残っていますが、病院へ行った当時よりも減少しています。ずっと気にしていなかった症状ですが、40歳を前にして「地図状舌」という病名だったことを知りました。

気にしていた胃や頭皮だけでなく、舌にまでストレスが原因であろう影響が出ていたことに驚いた彼女。自分では気が付かなくても、体はちゃんと教えてくれているのでしょう。私はその友人と会うと、お互い元気だと思っても体はストレスを感じているかもしれないから、あまり無理をし過ぎない生活をしようと、いつも話しています。

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。

監修/高島雅之先生(たかしま耳鼻咽喉科院長)
日本耳鼻咽喉科学会専門医、日本睡眠学会専門医。金沢医科大学医学部卒業。金沢医科大学耳鼻咽喉科で講師を務めたのち、2007年に開院。「病気の状態や経過について可能な範囲でわかりやすく説明する」ことをモットーに地域医療に従事。「宇都宮スリープセンター」を併設し睡眠医療にも携わる。テレビやラジオなどメディアでも、いろいろなジャンルにおいて医療情報を発信。著書に『専門医が教える鼻と睡眠の深い関係 鼻スッキリで夜ぐっすり』(クロスメディア・パブリッシング)があり、Amazonのカテゴリー7つで1位を獲得。

イラスト/エェコ

著者/緒方 佳子(38歳)
夫と娘の3人家族。家の庭の草を無心で取る作業が意外と楽しいです。
最近地元の友人と集まると、やせない悩みか体力が落ちた話で盛り上がりってます。