医療保険の種類は何がある?公的医療保険と民間医療保険の違いも解説

民間医療保険の種類

民間医療保険には様々な保険商品が登場していますが、大きく分けると「定期型」と「終身型」の2種類があります。

定期型保険は、毎月の保険料負担が割安ながら大きな保障を備えられる医療保険のことを指します。

一定期間で保障がなくなってしまいますが、そのタイミングで保障内容の見直しがしやすかったり、契約を更新することで同一の保障内容を継続したりすることも可能です。

一方の終身型の医療保険は、契約時の保険料のまま一生涯の保障を備えられることが最大の特徴です。

また、解約時にはそれまでに払い込んだ保険料が解約返戻金として返還されるタイプも多いため、貯蓄性のある保険として人気を博しています。

定期型医療保険と終身型医療保険には一長一短の特徴があるため、これらの違いを理解した上で自分に合った医療保険を選ぶことが大切です。

ここでは、民間医療保険の中でも代表的な保険種類の特徴を解説します。

代表的な医療保険の種類

女性保険

引受基準緩和型・無選択型保険

貯蓄性のある医療保険

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女性保険

女性保険は、女性特有の疾病に特化した民間医療保険のことです。

女性特有の疾病の一例

乳がん

子宮頸がん

卵巣がん

子宮筋腫

卵巣のう腫

子宮内膜症 など

通常の医療保険でもこれらの疾病に対して療養の給付は行われますが、女性保険に加入していれば、入院や手術となった際に上乗せで給付金が受け取れます。

公的医療保険では保障されない医療費(差額ベッド代や入院中の食費など)もカバーできるため、金銭面の不安を払拭した上で治療に専念できることが特徴です。

通常の医療保険に「女性疾病特約」として付帯できる場合もあるので、すでに加入中の医療保険がある場合は保険会社の窓口や担当者まで確認してみましょう。

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引受基準緩和型・無選択型保険

引受基準緩和型保険は、通常の医療保険に比べて加入時の引受基準が緩和されている医療保険のことです。

一方の無選択型保険は、健康状態の告知や医師の診査などが不要の医療保険で、引受基準緩和型保険よりも加入しやすくなっています。

一般的な民間医療保険では、加入者全員の保険料負担の公平性を保つため、加入する際に健康状態の告知義務が課せられます。

そのため、持病や既往症の有無によって保険料が値上げされてしまったり、場合によっては保険加入を断られてしまったりするケースがあります。

ですが、引受基準緩和型保険や無選択型保険であれば、たとえ持病がある方でも万が一のときの医療保障を備えられます。

ただし、一般的な医療保険に比べて保険料負担が大きい点には注意が必要です。

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貯蓄性のある医療保険

貯蓄性のある医療保険は、払い込んだ保険料が保険会社に積み立てられていくタイプの医療保険の総称です。

通常の医療保障に加えて、解約時に受け取れる「解約返戻金」や満期を迎えた際の「満期保険金」など、将来を見据えた資産形成にも同時に取り組めることが特徴です。

保険会社に貯金していくイメージで保険料が無駄になりづらいことがメリットですが、一方で掛け捨て型の医療保険に比べて毎月の保険料負担が大きいことがデメリットといえます。

また、短期解約で元本割れの可能性も高くなってしまうので、長期加入を前提とした保険商品であることを理解した上で加入を検討するようにしてください。

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まとめ

医療保険には、国が運営する「公的医療保険」と、民間企業が運営する「民間医療保険」の2種類があります。

日本では国民皆保険制度が導入されているため、誰もが保険証を提示することで、場所を問わず医療費の1〜3割を負担するだけで高度な医療を受けられます。

ただし、差額ベッド代や入院中の食費、入院時の収入減少に加え、先進医療や自由診療の医療費については公的医療保険が適用されません。

公的医療保険でカバーされない医療費を保障することを目的としているのが民間医療保険で、保険会社によって特定の保障範囲に特化して様々な保険商品が販売されています。

医療保険への加入を検討する際は、まずは公的医療保険の仕組みを理解し、国民健康保険や健康保険が適用されない医療費を保障してくれる民間医療保険を選ぶことを心がけましょう。