パリと東京の生活費を比較してみた

【画像出典元】「Hyejin Kang-stock.adobe.com」

では、パリで生活をしようとすると具体的にどのくらいの生活費がかかるのでしょうか。世界各年の生活費データベースサイト「Numbeo」のデータ※をもとに、東京とパリの1カ月の生活費を比較してみました。※2024年3月上旬のデータ

食費

食費全般の比較は難しいのですが、個別に比べるとかなりの差が見えてきます。例えば手頃な価格のレストランで食事をする場合、東京は1000円程度ですが、パリは2934円が相場です。食パンは東京なら279円である一方、パリは300円、卵1ダースは東京では335円ですが、パリでは738円ほどとかなり高額です。

家賃

都心部にあるベッドルームが1つの単身タイプマンションの場合、東京は14万3815円で、パリは23万5525円。63.8%もパリが高くなっています。

交通費

片道交通費の平均は東京で200円のところ、パリでは342円ほどかかります。ガソリン代は1リットルあたり東京で172円、パリは307円です。

(広告の後にも続きます)

なぜパリの物価は高いの?

【画像出典元】「Maksym Yemelyanov-stock.adobe.com」

フランスの物価高は、新型コロナウイルスやウクライナ侵攻の影響など、世界共通の理由だけでなく、フランスの賃金制度にも主な要因があります。フランスの最低賃金は、物価が2%あがると連動してあがるというものですが、これにより、2021年5月から1年で5.9%も賃金が上がることになりました。これにより、商品やサービスの価格が上昇したのです。

2023年6月に、フランスの経済相は「インフレはようやくピークに達したが、高止まりが続く」というコメントを発表しました。物価上昇は、この先も続くと予測されています。