春を迎え新年度がはじまりました。期待を胸に新社会人のスタートを切ったものの、通勤を重ねるうちに入社前にはわからなかった会社の姿が見え始め、「もしかしてうちの会社はブラック企業かも?」と不安を覚えている方もいるかもしれません。

そこで今回はブラック企業や隠れブラック企業を見分けるためのポイントやチェックリストをお伝えします。

ブラック企業・隠れブラック企業とは?


デスクで頭を抱える男性
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「ブラック企業」というワードは、どのような意味を持つのでしょう。ここではブラック企業の定義や扱い方について解説します。

ブラック企業

前提として「ブラック企業」という言葉は造語であり、厚生労働省においても具体的な定義は定められていません。その上で一般的には、コンプライアンス意識が低く違法なルールがまかり通っている会社、パワハラなどが横行する過酷な労働環境の会社を、ブラック企業と呼ぶことが多いです。

酷いケースでは、給料が未払い、休憩や休日が取得できないなど、労働基準法に違反する行為を行っている企業もあるようです。

ホワイト企業

「ホワイト企業」とは、ブラック企業の対極にある会社を意味する造語です。コンプライアンスが徹底され無理なく働ける会社、給料や福利厚生がよく残業も少ない会社などを指すことが多いです。大手メーカーのように規模が大きく安定した企業をホワイト企業と呼ぶこともあります。

隠れブラック企業

「隠れブラック企業」とは、募集要項などをみると一見ホワイトにみえるものの、その実態はブラックである企業です。たとえば、一見誰もが知る大企業で、給料条件や福利厚生の条件は良いものの、職場では暴言や長時間残業などが横行し、モラルが崩壊しているような企業は隠れブラック企業といえるでしょう。

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ブラック企業チェックリスト25問


チェックリスト
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ここではブラック企業の素質があるかを測るチェックリストを用意します。お勤めしている職場を思い浮かべながら、いくつ当てはまるかチェックしていきましょう。

【勤怠】
□タイムカードなど労働を管理する仕組みが用意されていない
□6時間以上働いても休憩が一切もらえない
□休憩時間中も働かされる
□休日が週1日すらもらえない

【残業】
□残業を強制される
□サービス残業が当たり前の風潮がある
□ひと月の残業時間が80時間を超えている
□残業代が支払われない
□みなし残業代(固定残業代)を超えた残業に対して残業代が支払われない

【賃金】
□給料が未払い状態にある
□給料が極端に少ない、最低賃金を割っている
□勝手に給料が減らされた
□雇用時に定められていた給料と異なる

【人事】
□何年働いても昇給がない
□給料や待遇が変わらないまま管理職等に就かされる
□離職率が高い
□人が集まらず常に求人を出している
□辞めたいといっても退職できない
□不当な理由、理不尽な理由で解雇される

【その他】
□パワハラ、モラハラ、セクハラなどが横行している
□社訓を大声で読み上げるなど洗脳のような行為を強制する
□過度なノルマや成果を強制する
□旅行積立金、業務上のミスで生じた損害、遅刻の罰金などを勝手に給料から天引される
□身体が危険にさらされる状況で働かされる
□社員に覇気がなく、精神病を抱えたような人が大勢いる

【ブラック度】
1個:★☆☆☆☆
2~3個:★★☆☆☆
4~5個:★★★☆☆
6~7個:★★★★☆
8個~:★★★★★

どれも問題のある内容であるため、一つでもチェックがあれば、ブラック企業の素質があるといえます。6個以上となると危険なブラック企業となってきますので、それが当たり前だとおもわず、客観的に今の状況を考えたいところです。