十分に街歩きを楽しんだなら、間違いのない土産を手に入れて旅を締めくくりたい。本誌連載「&Kyoto」の「京都さんぽ部」部長で、現地在住のライター、コーディネーターの大和まこさんが教えてくれたのは、寿司や菓子、雑貨、縁起物といった8つのジャンルの新旧いい土産。長きにわたり愛される定番から、歴史を引き継ぐ名品、老舗が手がける新ブランドのアイテムに、この数か月のうちに発売されたばかりのものまで、古都だからこそ生まれた古きと新しきの違いを味わえる品々。帰りの新幹線から旅の余韻に浸れ、家に帰れば楽しい時間を振り返りたくなる、充実のラインナップです。
『オトトジェット』の手毬寿司 15個入り 3650円
京都市北区紫野石龍町39‒1 なし 12時〜19時 水休 予約はInstagramのDMにて。
『ひさご寿し』の名代ちらし寿し ミニ 1566円
京都市中京区河原町通四条上ル塩屋町344 075‒221‒5409 9時30分〜19時(18時30分LO) 水休
華やかな小箱寿司でもう一食、京の味。
朝昼晩に甘味と、旅の胃袋には限界がある。ならば小箱寿司を手に入れて、新幹線や食卓を京都色に。
新顔は天然魚を扱う鮮魚店にして、ケータリングや料理も手がける辻井智貴さんの店『オトトジェット』。2023年に大徳寺近くへ拠点を移し、ビジュアルはさらに洗練度を増した。手毬寿司は、山葡萄の葉で包んだ蒸し鮑や和歌山のヒラメ昆布〆など、その時々の8種類が贅沢。
一方で四条河原町に店を構えて74年になる『ひさご寿し』では名代(なだい)ちらし寿しを。甘辛く炊いた椎茸と干瓢、海苔を混ぜた甘めの酢飯の上に、錦糸玉子や焼き穴子などをのせた。「初代の引き算の美学から生まれた実直な味わいと、バランスのよさが信条」と3代目の宇治田恵室さん。ジェイアール京都伊勢丹に支店があり、旅の最後にも買いやすい。
「京都さんぽ部」部長、ライター、コーディネーター。 大和 まこ
「京都さんぽ部」部長。ライター、コーディネーター。京都暮らしも、もはや25年目に。連載「&Kyoto」は2022年に100回目を迎えて継続中。京都の景色や、食べたもの、買ったものをInstagram()で発信している。
&Premium No. 124 Kyoto Solo Trip / やっぱり、ひとりでも京都。
京都の街を巡り歩くとき、なぜこんなにも心が浮き立つのでしょうか。風情ある神社仏閣や庭、精緻な工芸品を扱う店や美しい佇まいの町家に出合ったかと思えば、そのすぐそばには個性的なコーヒーショップや書店、ギャラリーや生活道具の新店が。長い歴史の中で脈々と息づいてきた伝統と、新しいカルチャー、そして〝ふだんの表情〞を、さらりと共存させる街、京都。今号は、ひとりでも楽しめる京都、そして、ひとりだからこそさらに楽しい京都を案内します。
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