十分に街歩きを楽しんだなら、間違いのない土産を手に入れて旅を締めくくりたい。本誌連載「&Kyoto」の「京都さんぽ部」部長で、現地在住のライター、コーディネーターの大和まこさんが教えてくれたのは、寿司や菓子、雑貨、縁起物といった8つのジャンルの新旧いい土産。長きにわたり愛される定番から、歴史を引き継ぐ名品、老舗が手がける新ブランドのアイテムに、この数か月のうちに発売されたばかりのものまで、古都だからこそ生まれた古きと新しきの違いを味わえる品々。帰りの新幹線から旅の余韻に浸れ、家に帰れば楽しい時間を振り返りたくなる、充実のラインナップです。
『菓歩菓歩 京都御所西店』のオッキ ディブエ各378円、プレーンサブレ226円、伊予柑サブレ248円など
京都市上京区堀松町419 1階A 075‒606‒526411時〜18時 火水休
『京都村上開新堂』のロシアケーキ各227円
京都市中京区寺町通二条上ル東側 075‒231‒1058 10時〜18時日祝、第3月休
今も昔も惹かれる、愛らしいクッキー。
フィナンシェやマドレーヌ、カヌレなど種類豊富な焼き菓子のなかでも、土産にするならルックスが大切。地の恵みを伝えてくれる新店と、京都といえばの洋菓子店が手がける、キュートなクッキーを紹介したい。
京丹波町で地元素材もふんだんに、有機栽培や無農薬の菓子を作る『菓歩菓歩 本店』。2022年に京都市内に開いた『菓歩菓歩 京都御所西店』は京都御苑が目の前のロケーションで、焼き菓子と生菓子を揃える。オッキ ディ ブエと呼ばれる季節の自家製ジャムを使ったクッキーをはじめ、サブレはどれも優しい味わい。
明治40(1907)年に創業した『京都村上開新堂』は、今も京都に残るもっとも古い洋菓子店。昭和30年頃から作られ始めたロシアケーキは、少しソフトな生地のクッキーだ。アプリコット、レーズン、ブドウジャムサンド、ゆずジャムサンド、チョコレートの全5種類。トッピングで異なる食感も楽しみたい。エジプトの壁画をモチーフにした包装紙も、土産としての喜びを添えてくれる。
「京都さんぽ部」部長、ライター、コーディネーター。 大和 まこ
「京都さんぽ部」部長。ライター、コーディネーター。京都暮らしも、もはや25年目に。連載「&Kyoto」は2022年に100回目を迎えて継続中。京都の景色や、食べたもの、買ったものをInstagram()で発信している。
&Premium No. 124 Kyoto Solo Trip / やっぱり、ひとりでも京都。
京都の街を巡り歩くとき、なぜこんなにも心が浮き立つのでしょうか。風情ある神社仏閣や庭、精緻な工芸品を扱う店や美しい佇まいの町家に出合ったかと思えば、そのすぐそばには個性的なコーヒーショップや書店、ギャラリーや生活道具の新店が。長い歴史の中で脈々と息づいてきた伝統と、新しいカルチャー、そして〝ふだんの表情〞を、さらりと共存させる街、京都。今号は、ひとりでも楽しめる京都、そして、ひとりだからこそさらに楽しい京都を案内します。
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