Endo_〈ソグ〉コーナーバー
遠藤:37㎝のステンレスバーとシリコーンゴムで作ったいわゆる突っ張り棒。部屋のコーナーに付属のL字フックを取り付け、ゴムを引っ掛けてバーを引くと、ゴムの張力が壁面へのグリップ力になりバーを固定。ブランド名は〝削ぐ〞という言葉に由来するが、シンプルに削ぎ落とすのではなく、モノの本質に立ち返って新しい解釈を生み出す意味。「玄関のコーナーに傘を立てかけることの延長ですが、このバーでテリトリーを作るとちゃんと傘の置き場所が生まれる。タオル掛けや小物掛けにもなります」。¥3,300(ソグ )
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目利き3 人が考える、日用品のスタンダードの定義。
山藤陽子
自分にとっての、〝気持ちよさ〞を追求する。
色や国やジャンルに惑わされずに、自分の琴線に触れるものだけを選ぶこと。私は〝テクスチャーフェチ〞なので、目で見た印象よりも実際に触った感触を大切にします。
Yoko Yamafuji パフューマー、ライフスタイルコーディネーター。「気持ちいいこと」がテーマのブランド〈YORK.〉と、パフュームブランド〈SCENT OF YORK.〉を主宰。
オモムロニ。
作り手の遊び心や、雑貨的楽しみを感じ取る。
他の人が良いと言ったものでも必ず試して納得したものを選ぶ、自分基準。スタンダードだって進化する。アップデートされた新時代のものを見つけたときが最高に嬉しい。
Omomuroni. 雑貨コーディネーター。実用ベースのユーモアとセンスのあるもの選びが好評。著書に『DAILY GIFT BOOK 気持ちが伝わる贈りものアイデア』(文藝春秋)。
遠藤慎也
使うことで生まれる、〝かっこよさ〞を楽しむ。
どんなにかっこよくても、使えないと意味がないと思う。使うことに付随する付加価値が重要で、たとえ手間がかかって面倒でも、その時間を楽しいと思えるかどうかですね。
Shinya Endo インテリアスタイリスト、BOOTSYORK代表。人の温度を感じさせるスタイリングが得意。商業施設のディスプレイや店の内装のコーディネートと幅広く活躍。
photo : Kazumasa Harada styling : Riko Tsuchiya (BOOTSYORK) text : Naomi Yokoyama (cat)
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&Premium No. 125 TIMELESS STANDARDS / スタンダードと、センス。
いつの時代も、定番を上手に取り入れることは、素敵な大人の証しです。使い心地、つくりのよさ、洗練されたデザイン……Better Lifeを叶えるために、日用品や装いに、長く愛せるものを選びたいというのは、誰もが願うこと。必要なのは、いまの自分の気持ちにぴたりと寄り添う、自分だけの定番を探し出す確かな目。じつはスタンダードこそが、手に取る側の意志やセンスが問われるアイテムともいえそうです。今号は「自分らしいスタンダード」について考えます。
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