十分に街歩きを楽しんだなら、間違いのない土産を手に入れて旅を締めくくりたい。本誌連載「&Kyoto」の「京都さんぽ部」部長で、現地在住のライター、コーディネーターの大和まこさんが教えてくれたのは、寿司や菓子、雑貨、縁起物といった8つのジャンルの新旧いい土産。長きにわたり愛される定番から、歴史を引き継ぐ名品、老舗が手がける新ブランドのアイテムに、この数か月のうちに発売されたばかりのものまで、古都だからこそ生まれた古きと新しきの違いを味わえる品々。帰りの新幹線から旅の余韻に浸れ、家に帰れば楽しい時間を振り返りたくなる、充実のラインナップです。


『ワイフ&ハズバンド』のマグカップ2900円
京都市北区小山下内河原町106‒6 075‒201‒7324 10時〜17時(16時LO) 不定休 営業の詳細はHPにて。


『スマート珈琲店』のコーヒーカップ&ソーサー3500円
京都市中京区寺町通三条上る天性寺前町537 075‒231‒6547 8時〜19時 無休

店の空気を伝えるカップでコーヒーを。

 気に入ったコーヒー豆を土産にするのもいいけれど、それを楽しむカップも店ごとのオリジナルが豊富。京都での時間を思い起こすスイッチとして、暮らしに取り入れてほしい。 

 新たな定番は、アンティークを思わせる『ワイフ&ハズバンド』のマグカップ。「店を始めるにあたりマグカップでコーヒーを提供したいと考えて、辿り着いたのが19世紀フランスのクレイユエモントローで作陶されたデミタスカップを、大きなサイズに模したものでした。ただ使い続けるうち廃番になってしまうと知り、それ以降は私たちの別注に」と店主の𠮷田恭一さん。

 一方の『スマート珈琲店』のカップ&ソーサーはノリタケ製。「ロゴマークは創業時に初代がデザインしたもの。昔は配達もしていたから、カップはスタッキングできる仕様に」と3代目の元木章さん。90年を超えて変わらない意匠に惹かれる。

「京都さんぽ部」部長、ライター、コーディネーター。 大和 まこ

「京都さんぽ部」部長。ライター、コーディネーター。京都暮らしも、もはや25年目に。連載「&Kyoto」は2022年に100回目を迎えて継続中。京都の景色や、食べたもの、買ったものをInstagram()で発信している。

&Premium No. 124 Kyoto Solo Trip / やっぱり、ひとりでも京都。

京都の街を巡り歩くとき、なぜこんなにも心が浮き立つのでしょうか。風情ある神社仏閣や庭、精緻な工芸品を扱う店や美しい佇まいの町家に出合ったかと思えば、そのすぐそばには個性的なコーヒーショップや書店、ギャラリーや生活道具の新店が。長い歴史の中で脈々と息づいてきた伝統と、新しいカルチャー、そして〝ふだんの表情〞を、さらりと共存させる街、京都。今号は、ひとりでも楽しめる京都、そして、ひとりだからこそさらに楽しい京都を案内します。

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