社会人になって間もない20代は、仕事に慣れるのが大変。早く成果を上げたいと頑張ってしまい、つい決められた勤務時間を超えて長時間労働になってしまう・・・ということはありませんか?

向上心によるものだとしても、その労働時間は、もしかしたら法規違反かもしれません。ブラック企業と言われる場合の労働時間を参考に見てみましょう。

労働基準法で定められている正規の労働時間、上限は週40時間

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労働基準法で、労働時間の上限は「1日8時間、1週40時間」と定められていて、これを法定労働時間と言います。法定労働時間を超えた時間の労働は、残業となります。休日日数については、1日8時間労働としている会社なら、年間休日日数が105日以上となるように調整する必要があります。

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ブラック企業と言われる基準や境目は?

近年、長時間労働が原因で、過労死が社会問題になり、企業は労働環境の改善が求められました。よく言われる「ブラック企業」のはっきりした定義はありませんが、以下のような目安があります。

ブラック企業とは

法定労働時間に加えて、健康を損なうような長時間の残業が日常的に行われていることが挙げられます。厚生労働省は月80時間の残業時間を過労死ラインと定めています。

労働基準法の改正によって、2019年4月1日(中小企業は2020年4月1日)から残業時間の上限が設けられました。1カ月45時間を超える残業が認められるのは年6回まで、残業時間の上限は1年720時間、11カ月100時間未満としなければならなくなりました。また、2~61カ月の平均残業時間を80時間内に収めなければなりません。

このラインを超えた残業を常に強いる会社はブラック企業の可能性が高いと言えるでしょう。

労働基準法が改正された

残業時間は労働基準法の改正によって、2020年4月から「1カ月45時間を超える残業が認められるのは年6回まで」と制定されました。加えて残業時間の上限は1年では720時間、1カ月では100時間未満となりました。

参考:厚生労働省「働きかた改革関連法のあらまし」

違反があったらどうなる?

労働時間や休日日数において、違反があった場合には罰則があります。残業時間の上限を超えて働くと、企業の代表者に6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科されます。