皆さんはカシワバアジサイという植物をご存じでしょうか? 一般的なアジサイとは異なる一風変わった花姿で、非常に綺麗なボリュームのある花を咲かせます。丈夫な性質の落葉樹で、ガーデニングの初心者にもおすすめの植物です。この記事では、カシワバアジサイの特徴から詳しい育て方までをご紹介します。
カシワバアジサイとは
Tom Cardrick/Shutterstock.com
カシワバアジサイはアジサイ科アジサイ属の一種で、冬になると葉が落ちる落葉低木です。
アジサイ科は、16属190種がある双子葉植物のグループの一つで、その中にはアジサイ(ガクアジサイ、ヤマアジサイ)やノリウツギ、アメリカノリノキ(‘アナベル’)などが含まれます。
カシワバアジサイは白い装飾花で人気の「アナベル」と同じアメリカ原産のアジサイで、アメリカ南東部のルイジアナ州、テネシー州、ノースカロライナ州、サウスカロライナ州、アラバマ州、フロリダ州に自生します。
自生している環境は、落葉樹林や渓谷、河川流域の崖などです。
その名の通り、深い切れ込みのあるカシワに似た葉が特徴で、綺麗な花を咲かせます。他のアジサイとは異なり、葉っぱの質感はごわごわとしてしっかりとしています。花もさることながら、秋の紅葉も美しい植物です。
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花名の由来
紅葉が美しいカシワバアジサイの葉。EQRoy/Shutterstock.com
カシワバアジサイの学名はHydrangea quercifoliaです。これはラテン語で「コナラ属のような葉のアジサイ」という意味です。
ヨーロッパではヨーロッパナラ(コモンオーク)がポピュラーですが、ナラとはいいながら、日本のコナラやミズナラよりも切れ込みの多い葉で、ちょうど柏餅に使うカシワの葉によく似ています。
そのため、日本では「カシワバアジサイ」という名前がつけられました。
アジサイ属を示す、属名の「Hydrangea」の語源は「hydro(=水)」 + 「angeion (=容器)」 という意味ですが、これは果実の形が水瓶に似ていることに由来するとされています。