名前も姿も愛らしい花、マーガレット。可憐な花姿で開花期も長く、寄せ植えやハンギングにも人気の高い植物です。近年は清楚な白の一重咲きの品種のほか、黄色やピンクなどの花色のバリエーションやゴージャスな八重咲き品種など、多くの品種が登場しています。神奈川の自宅の庭で20年以上、マーガレットを育てている自称“隠れマーガレットファン”のガーデンプロデューサーの遠藤昭さんに、愛らしいマーガレットのバリエーションや育て方のコツを教えていただきます。
愛らしいイメージのマーガレット
「マーガレット」という響きは、なんとなく愛らしく、「ある年代」の人々の中には、少女漫画雑誌の『マーガレット』を思い出す方もいるでしょうか。もしかすると、そんな「ある年代」の人たちは、この少女漫画雑誌の名前から、マーガレットの花に、少女っぽく愛らしい、可憐なイメージを持っているでしょうか。ジェンダーフリーの時代ではあっても、大の男が「僕はマーガレットが好きで育てています」というのは少々気恥ずかしさが伴うかもしれません。しかし、園芸歴が30年に近い僕は、マーガレットを随分と育ててきて、さまざまな思い出もありながら、また、ぜひ栽培をおすすめしたい花の一つです。気恥ずかしさなんて乗り越えて、“素敵なマーガレット”について紹介したいと思います。
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栽培のポイントは原生地を知ること
僕は、自分のPCに長年の間撮影した3万枚を超える植物写真を蓄積しています。多くはオージープランツや、多肉植物やアガベといった葉物やマニアック系という、どちらかというとワイルド系の植物が多いのですが、なんと今回、マーガレットを検索したら、驚くほどたくさんの写真が出てきたのです。
じつは、「隠れマーガレットファン」でした!
愛犬たちもマーガレットファンです。
前置きはさておき、僕が植物をご紹介するときに、必ずこだわるのがその植物の原生地です。原生地を知ることは、適した気候を知るヒント。すなわち「育て方」を理解するうえで大切な項目です。
原生地の気候から季節ごとの気温や雨量を知れば、そこに近い環境を庭に作るため気をつけるべき、置き場所や使用する土、水やり方法などが分かります。