ホルモン検査で怒りの原因を追求
その女性に詳細を教えていただき、ホームページで内容を確認して予約することにしました。自費の検査なので38,500円と予想外の出費になりましたが、自分の中に度々生じる怒りをコントロールできるようになって笑顔で日々を過ごしたい。そんな思いがどんどん強くなっていました。クリニックに連絡をして、運良く希望の日程で予約ができたので、早速検査を受けることができました。
検査するホルモンは、全部で12。女性ホルモンや男性ホルモンのほかに、甲状腺ホルモンまで含まれていました。そのほかにも腫瘍マーカー、骨量測定、動脈硬化、血圧脈波検査などもおこない、検査時間は約2時間30分。後日、数値化された検査結果をファイリングされたものを受け取り、先生に1つずつ解説をしていただきました。
それによると、女性ホルモンであるエストラジオールやプロゲステロンの分泌が不安定になると、発汗やほてり、イライラ、抑うつなどの症状が出ることもあるということでした。この解説はずばり的中しており、私はどちらも低値であることがわかったのです。
イライラの原因を数値で把握することができて、帰り道の私はなぜか穏やかな気持ちになっていました。ぼんやりと不安に思っていたことがはっきりすることで、昔の自分に戻りたいという思いを手放すことができたのです。これからは「with更年期」なんだ。こうやって、老いていくんだ。自分の体の中に起きた変化を初めて認めて、受け入れることができたのでした。
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まとめ
検査を受けてから1年以上がたち、以前から不規則になっていた月経が来なくなって閉経。私はますます更年期真っただ中にいます。軽い運動をすることが将来の自分を支えると信じて、毎朝ランニングだけは続けています。怒りに関しては、いまだに爆発したり鎮火したりを繰り返していますが、気持ちの切り替えは以前に比べて早くなったかもしれません。
「頭に来たら、その場を離れる」「離れて深呼吸をして、目を閉じる」。これは検査結果を解説していただいた先生が日々おこなっているアンガーコントロールの方法です。あのとき、検査を受けて本当によかったと感じています。平穏な日々にはほど遠いですが、いつか心穏やかな日々を過ごしたいというのが、これからの人生で達成したい目標の1つとなっています。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
監修/粒来 拓先生(よしかた産婦人科分院 綱島女性クリニック院長)
日本産科婦人科学会 専門医・指導医。日本女性医学学会 女性ヘルスケア認定医・指導医。日本女性心身医学会 認定医。患者一人ひとりの症状と考え方に寄り添い、サポートしている。
マンガ/山口がたこ
著者/みうママ(50歳)
昨年閉経を迎えた更年期ママ。泣く、怒る、時々笑う。喜怒哀楽の激しさに拍車がかかる日々。思春期の娘VS更年期の母という戦いに明け暮れている。パパと息子の男性陣は戦々恐々。地雷があちこちに埋まっているファミリー。家族は夫、1男1女の4人家族。