信州伊那栗のみを使用!とっても贅沢な「栗のテリーヌ」/【連載】達人おすすめのお取り寄せ

洋酒で香り付けをし、信州伊那栗のペーストを使った生地の中には、ねっとり濃厚な大ぶりの渋皮煮と、ほっくりした甘さが際立つ甘露煮がたっぷり。そこに加えられたカシスが鮮やかな酸味のアクセントになっています。

今回ご紹介させていただくのは、信州里の菓工房さんの「栗のテリーヌ」です。私がこちらのお店を知ったのは数年前のこと。計画していた長野旅行にむけて下調べをしていた際にみつけたWeb記事でした。

長野県の二つのアルプスに囲まれた伊那郡飯島町。その緑豊かな山郷にある信州里の菓工房さんは、栗をテーマにしたお菓子屋さん。

材料に使用されている栗は、地元の農家さんから仕入れた「信州伊那栗」のみ。お客様に、栗本来の色や香り・美味しさを味わってもらえるように、収穫したての栗をその日のうちに選果し、加工・調理されているという、お菓子作りのこだわりについて触れられていました。

全国でも有名な栗の産地は いくつかありますが、長野県が「北は小布施町、南は飯島町」と言われるほど、二大産地を有しているとは知りませんでした。なかでも「信州伊那栗」は、地元一丸となったプロジェクトから生まれた栗で、平成15年(2003年)から本格的な生産が始まった質の高いブランド栗として、近年人気が高まっているとのこと。

信州里の菓工房さんのカフェメニューをみると、「信州伊那栗」をふんだんに使用した作り立ての「できたてモンブラン」、「できたてモンブランパルフェ」といった、心惹かれる栗のお菓子ばかり。

絶対お店に行かないと!と思っていたのですが、時はコロナ禍に突入。お店にお伺いすることはかないませんでした。が、あきらめきれない私は、さっそくウェブショップで気になっていた「栗のテリーヌ」をお取り寄せさせていただきました。

「栗のテリーヌ」という栗好きにとってはとても魅力的なネーミングですが、味の想像がまったくつきません。ウキウキしながらテリーヌをお皿に盛ってみてびっくり。これでもか!とういうほどに栗がゴロゴロ。なんという贅沢なお菓子なんでしょう!

まずはひと口。信州伊那栗のペーストを使った生地は、濃厚なモンブランクリームのような重厚感のある味わい。しっとりとしながら栗のホクホク感がちゃんと残った食感で、洋酒の風味がアクセントになっています。

その中には、ねっとり濃厚な大ぶりの渋皮煮、ほっくりした甘さが際立つ甘露煮がたっぷり。数種類の栗のお菓子を食べたような満足感が味わえます。

個性の異なる栗の中でいろどりと風味を与えているのが、カシス。ジューシーなカシスの酸味が、栗の風味をまとめてすっきりとした印象を与えてくれます。

好きなドリンクと一緒に、自分のタイミングで、時間を気にせずゆっくりいただけるのがお取り寄せの魅力です。いつかはお店に行きたいなぁと思いをはせながら、秋の夜長においしくいただきました。

栗のテリーヌ 10個/信州里の菓工房