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●大阪屈指の繁華街・なんばにある1946年創業の『欧風料理 重亭』。肉汁溢れる名物の「ハンバーグステーキ」を食べてきた。

 グリコの看板や笑いの殿堂・なんばグランド花月といった観光名所が建ち並ぶ大阪屈指の繁華街・なんばエリア。かに道楽や551HORAIといった有名店が集まっており、地元民や観光客から愛される名物グルメが数多くあります。

 その中でも、連日大行列ができているのが、各線なんば駅から徒歩5分の場所に店を構える『欧風料理 重亭(じゅうてい)』です。


レトロなレンガ調の店構え

 昭和21年(1946年)創業の老舗で、食通としても有名だった作家の池波正太郎氏も通っていたという名店です。吉本の芸人さんから絶大な支持を集めており、”ここのハンバーグが食べられるようになったら一人前”と言われているそう。

 昨年6月末から改修工事のため休業していましたが、今年の3月1日にリニューアルオープン。「やっとあの味が食べられる」と大阪のグルメマニアの間で話題になっているんです。そんな同店の名物メニュー「ハンバーグステーキ」を食べてきました。

 訪れたのは休日のランチタイム。開店前に行ってみるとすでに30人近く並んでおり、一回転目では入店できませんでした。この日は40分くらいの待ち時間で入れましたが、タイミングが悪ければ1時間待つこともあるので覚悟しておきましょう。


定番の洋食メニューが勢揃い [食楽web]

 同店のメニューはすべて単品のため、ライスやスープ、サラダなどは別で頼みます。並んでいる間に注文を取ってもらえるので、席に着いてからの待ち時間は少なめ。清潔なオープンキッチンからは、ペチペチとハンバーグを整える音やお肉の焼ける音が聞こえてきて、食欲が掻き立てられます。

世代を超えて愛される! こだわりの「ハンバーグステーキ」


「ハンバーグステーキ(180g)」1300円、「ライス」150円

 こちらが一番人気の「ハンバーグステーキ(180g)」。パンパンに膨らんだ分厚いハンバーグにたっぷりのデミグラスソースがかかっていて、千切りキャベツとスパゲティが添えられています。

 ハンバーグのお肉は、長年付き合いがある精肉店からその時々の品質、価格に合ったものを仕入れているのだとか。牛の赤身とブロックの豚肉、和牛脂と食パンを加えて自家製ミンチにし、注文を受けてからひとつずつ丁寧に成型して焼き上げています。


お客さんの半数以上が注文する名物メニュー

 ナイフを入れると、ものすごい勢いで肉汁が溢れ出してきました。いままで数々のハンバーグを食べてきましたが、これほど量が多いのは初めて。流れてしまった旨味のエキスに別れを惜しみながら頬張ると、さらにジュワッと出てきました。一体どれだけ肉汁が詰まっているんでしょうか……。

 表面はカリッと焼き固められていて、中はふわっふわ。塩気やスパイスは控えめで、肉の旨味がしっかり感じられます。


創業当時から継ぎ足している秘伝のソース

 上にたっぷりかかっているデミグラスソースは、サラッとしていて苦味と酸味のバランスが絶妙。どことなく和を感じる味付けでハンバーグともご飯とも相性抜群です。

 なぜこんなにもご飯と合うのか、気になって店員さんに尋ねたところ、「デミグラスソースに、しょうゆと砂糖を入れて照り焼き風にしているんです」とのこと。そう聞くとさらにご飯がおいしく感じる! 余ったソースを絡ませつつ、一粒残さず完食しました。

 今回は通常サイズの180gを注文しましたが、さらにボリューム満点の1.5倍、2倍サイズもあるので、胃袋に自信がある方はぜひチャレンジしてみてください。

調査結果

 時代を超えて多くの人々に愛され続ける『欧風料理 重亭』。名物の「ハンバーグステーキ」は、肉汁がとめどなく溢れ出す極上の逸品でした。このほかにも、オムライスやビフカツ、池波正太郎氏が愛したという牛ヒレ肉のステーキなど王道の洋食が揃っています。全メニュー制覇したいので、これから通うことになりそうです。

●SHOP INFO

欧風料理 重亭

TEL:06-6641-5719
住:大阪府大阪市中央区難波3丁目1-30
営:11:30~15:00(L.O.14:30)、16:30~20:00(L.O.19:30)
休:水曜日・不定休
http://www.jyutei.com/