使い道豊富な日本在来の実力派和ハーブ、ドクダミ

日陰で湿り気の多い場所に群生し、独特の臭気がすることで知られるドクダミ。生育旺盛で庭中にはびこってしまい、除草しようとすると臭いがするので嫌われ者になりがちですが、非常に薬効が多く、強い抗菌作用のある和のハーブです。古くから薬として用いられ、開花期に採取したものを乾燥させて煎じて服用したり、生葉を揉んで汗疹や水虫などの湿布治療に用いることができます。

虫刺されなどに重宝するドクダミチンキ

私はこの季節、5月下旬〜7月頃の開花期に、庭に生えているドクダミを収穫し、チンキを作ります。ドクダミの花や葉っぱで作るドクダミチンキは、虫刺されや汗疹、かぶれなどに重宝します。収穫した花と葉を一度水洗いして乾かした後、広口瓶の1/3ほどドクダミを入れ、ホワイトリカーや焼酎などのアルコールを瓶いっぱいに注いで3週間放置します。その後、フキンなどを使ってこし、スプレー容器に移し替えればドクダミチンキとして利用できます。

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500種以上のハーブや草花が育つ鈴木ハーブ研究所の庭

ご紹介したハーブに加え、鈴木ハーブ研究所の庭では樹木や草花類を含め500種類以上のハーブを育てています。小さい頃から畑仕事をする祖母と一緒に暮らしてきたので、植物を育てて、収穫して、食べたり飲んだり、お風呂に入れたり、飾ったり、香りを利用したり、小さい頃から暮らしのなかにはいつも植物があり、その移り変わりがカレンダーのように身に染み込んでいました。そのカレンダーの中に、大人になってからハーブが加わり、さらに私の植物の世界は広がりました。

ハーブは植物の中でも丈夫で育てやすい種類が多いので、庭や鉢で育てておけばいつでもすぐ手にとることができます。そういう身近なもので自分で自分をケアする術(すべ)を知っていれば、むやみに不安になったり、不安から体調を崩すのは防ぐことができます。予想外の事態というのは、どんな時代にも誰の人生にも起きると思いますが、そういうときに動揺するだけでなく、じゃあどうしたらいいのか、と次の一歩を考えるヒントを母親として娘たちにきちんと残しておきたいなと思ったことをきっかけに、私のハーブのある暮らしを4冊のミニブックにまとめました。