全世界の株式投資信託の特徴

証券会社などの人気ランキングを見てみると、全世界株式とアメリカ株式のS&P500という指数に連動する投資信託が上位を占めています。商品によって少々異なりますが、全世界の株式に連動する投資信託は世界の50に近い国と地域の株式市場に投資をしており、3000~4000の株式銘柄によって構成されています。そのため投資先を分散するという効果が非常に高い投資信託です。また近年は株式市場が好調なこともあり、運用成績も優秀です。

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債券を組み入れた投資信託の特徴 


ボーナス
【画像出典元】「stock.adobe.com/Andrii Yalanskyi」

債券を組み入れている投資信託は、投資先を株式100%にしている投資信託と比べると値動きの幅が一般的には穏やかです。下記の表はリーマンショック時に株式と債券を組み合わせた割合の違いで、値下がりの幅がどれくらい異なったかを簡単に記したものです。

リーマンショック時における投資信託の値下がり率の違い

※筆者作成

株式100%の場合の値下がり率は50%となり、「自分が保有している財産の価値が半分になった」ということになります。一方、債券を含んだ組み合わせでは30~40%の値下がりとなり、株式100%の場合よりも値下がりは緩やかでした。なお国によって差がありますが、リーマンショック前の水準に戻るのに3年から5年程度を要しました。

全世界の株式投資信託は株式100%の商品なので、リーマンショック級の暴落が発生すれば大きな影響を受けます。もし暴落時の値下がりを緩やかにしたいということであれば、債券を組み入れるという投資戦略は選択の余地があると思います。