債券の代わりに「預貯金」という選択

Aさんの投資についても考え方にもよりますが、「株価が暴落した時のために債券への投資を考えている」のであれば、投資商品を選ぶのではなく預貯金をしっかり保有するという選択もあります。

日本国内の債券を使った投資信託は、値動きの幅が小さいことが特徴です。手数料がかかり、価格が下がることもある債券型の投資信託よりも、手数料などが不要な預貯金をしっかりと行うという手法も暴落時への備えとしては有効です。全世界の株式投資信託を100万円保有しているとすれば、預貯金を100万円準備するというイメージです。

この組み合わせであれば、債券型の投資信託を購入しなくても暴落時に備えることができるのではないでしょうか。

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20代や30代も債券は必要か 


お金の疑問
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下落時のリスクに備えるという考えに基づけば、債券を組み入れるという選択は大事だと思います。ただ前述したように、預貯金が定期的に準備できているのであれば、債券を組み入れるとしても大きな割合である必要はないでしょう。

また投資の世界では「自分の年齢=安全資産の割合」と言われます。例えば30歳の人は、預貯金や債券などの安全資産は全体の3割、残りの7割は株式や投資信託などのリスク性資産で運用するといった考え方です。この考え方だと、年齢が進むにつれて安全資産を増やしていくということになります。