2015年に子宮頸がんが判明した、とりだまり まどさんの闘病体験を描いたマンガ。おなかの膨らみが大きくなっていることに気付き、婦人科を受診したとりだまりさん。その後、がんの専門病院で詳しい検査を受けた結果、がんが確定しました。子宮頸がんの手術では、子宮と卵巣を摘出。腫瘍が4cm以上あり、ステージが1B1期→1B2期へとランクアップしてしまいました。その後、病理検査の結果、抗がん剤治療をおこなうことに。治療中に体がズレないように固定具というものを作りました。

初めての放射線治療を開始すると…

抗がん剤治療で髪が抜けることが心配だったとりだまりさん。薬剤師さんに「髪は抜けますよね?」と質問すると、「そんなには抜けませんよ。薄毛になったかな程度」と聞き、驚いたと同時に高額なかつらを買う前に聞いておいてよかったと思いました。

抗がん剤治療と放射線治療のために入院し、初日にしたのは……。









入院初日から、放射線治療を開始しました。

放射線を浴びるので、熱かったりとか、ジリジリしたりとか、何か感じるの!? と、ものすごくドキドキしていたのですが……。

放射線って、びっくりするほど何も感じないんですよ!

局部にピンポイントで照射するラルス(腟内照射)の場合は、残念ながら痛みがあることも多いようですが(なのでたいてい麻酔を使います)、私が受けたものはちっとも痛くなくて。

痛みがなく治療ができること、とってもありがたいと思いました。

ただ、徐々にダメージが蓄積していくのですけれどね……。実際、肌も次のような感じで……。





私が看護師さんに教えてもらって肌に塗っていたのは、「ベーテル」という保湿ローションです。

医療現場で使うことを念頭に作られているので、肌への刺激が少ないのが特徴なのだとか。

きちんと塗っておくと、肌が焼ける速度が実際に違うみたいなので、放射線治療をする方には良いと思います。

ちなみに、放射線治療は準備を入れても10分程度で終わってしまいます。

なので、抗がん剤治療がない日はめっちゃ暇です……。





出ちゃいました、放射線酔い。

正しくは「放射線宿酔」というようです。

症状が出る人はそんなに多くないようですが、治療から数時間後に、なんとなくだるくなったり、眠くなったり、気持ち悪くなったり……。

慣れてくると出なくなる人もいれば、最後までずっと酔う人もいるようです。

私の場合、最初の10日間くらいは、連日、吐くほど気持ち悪くはないものの、胃のムカムカや、足元がフワフワするような浮遊感が続きました。

ちなみに、がん治療で吐いたのは、私の場合はこの放射線治療1回目のときだけ。
(しかも喉の奥に指を突っ込んで自分で吐いただけ)

抗がん剤のときも吐き気止めがよく効いて、「なんか気持ち悪いかな~」くらいで、吐くほどではありませんでした。

治療がどんどんラクになっているの、ありがたいですね。

しかし……放射線治療の場合は、治療継続2週間を過ぎたころから出てくる、腸炎による下痢がだいぶしんどかったのでした。
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放射線で酔ったことがわかる前は「まだ抗がん剤治療もしていないのに、どうして?」と思ったと、とりだまりさん。放射線治療では、眠気や吐き気が出ることもあるのですね。

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監修/天神尚子先生(三鷹レディースクリニック院長)
日本医科大学産婦人科入局後、派遣病院を経て、米国ローレンスリバモア国立研究所留学。その後、日本医科大学付属病院講師となり、平成7年5月から三楽病院勤務。日本医科大学付属病院客員講師、三楽病院産婦人科科長を務めた後、退職。2004年2月2日より、三鷹レディースクリニックを開業。

著者/とりだまり まど
フリーライター。39歳で子宮頸がん(ⅠB2期)が見つかり、子宮・卵巣摘出、薬物療法(抗がん剤・シスプラチン)と放射線治療を経験。治療体験を描いたブログ『今日のもイキイキと弱音を吐きます』をゆるゆると更新中。