職人たちの情熱が紡ぐ物語。「シャネル」のメティエダール コレクション

昨年12月7日、「シャネル」がイギリス北部マンチェスターの街頭で披露したメティエダール コレクションのショーは、パリ郊外のアトリエで職人たちが受け継ぐ、最高峰のサヴォアフェール(匠の技)を体現していた。

Atelier Montex(モンテックス)

Aska Yamashita
アーティスティック ディレクター

「モンテックス」には30年以上前に入りました。当時、裁縫の資格を取る人は稀でしたが、今は素晴らしいチームと仕事を楽しんでいます。「le19M」は職人技が評価される時代の証しです。今回のコレクションで最も興奮したのは、レースにピアスのようなメタルリングを付けたドレス。これまでにない宝石細工のような技術です。ヴィルジニー ヴィアールとの信頼関係のおかげで、こちらからもいろいろと提案できます。彼女とは音楽の趣味が同じで、このショーは、ジョイ・ディヴィジョンを描いた映画『コントロール』を見たときのような高揚感を思い出しました。

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Atelier Montex(モンテックス)

Justine Le Duigou
アトリエ セコンド

精密さ、迅速さ、忍耐力。この仕事には資質が必要です! そして、オーダー資料の読解力。つまり渡される刺繍の材料を示す仕様書をよく理解することが重要です。太陽のように輝くスパンコール“ソレイユ”を用いるべきか? 管状のビーズはどうか? 私は現在、レコードに見立てようと、スパンコールが施された刺繍のサンプル地を作っています。これには1週間かかりそうです。最初は注意深く取り掛かりますが、技術が伴っていると自然と針が動き、色々なアイデアを思いつき、瞑想状態になることも!


ドレスにレコードのモチーフを描く「モンテックス」による驚異的な職人技

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