文具のとびら編集部

本サイト編集長の文具王・高畑正幸さん、イロモノ文具コレクター・きだてたくさん、ブンボーグA・他故壁氏さんの3人による文具トークライブユニット「ブング・ジャム」が、気になる最新文房具を独自の視点から切り込んでいく「月刊ブング・ジャム」。今回は、超個性的なシャープペン新アイテムについてブング・ジャムのみなさんに語っていただきました。

第2回目は、ゼブラの「ノックペンシル M-1700」です。

(写真左から他故さん、きだてさん、高畑編集長)*2023年11月11日撮影
*鼎談は2024年4月22日にリモートで行われました。

昭和のシャープがパワーアップして令和に復活


「ノックペンシル M-1700」(ゼブラ) 軽くて使いやすい鉛筆型のシャープペン。ゼブラが1980年に発売した100円のシャープペン「ノックペンシル」が復活。シンプルな要素を継承しながら、現代のニーズに沿った機能を搭載している。振るだけで芯が出るフリシャ機能や、キャップが要らない繰り出し式消しゴムを搭載し、出す・書く・消すが片手でスマートに完結する。税込220円。*関連記事

――次は「ノックペンシルM1700」。これは、昭和のシャープを令和に復活させたっていうことですよね。

【高畑】そう、復活させた。オートマチックを復活させたっていうのと、全然意味が違ってるところがまた面白くてさ。

【他故】ははは(笑)。

【高畑】これ、復活っていってもさ、「前が落としたのはこのノックペンシルか」って言ってすごいのが出てきたみたいな。「えっこんなんだっけ、俺が落としたやつ?」みたいな。

――他故さんが持ってるのは初代の「ノックペンシル」ですか?

【他故】そうです。最初にこの「1700」を見たときに、どっちかというと、こっちじゃなくて、「2020えんぴつ」だよねって思った。

「2020えんぴつ」(パイロット/現在は販売していません)*他故さん撮影

【高畑】そうそう。そうなのよ。

【他故】振れば芯が出るしさ。

【高畑】そう。だから、三菱の「クルトガメタル」がさ、絶対「パワータンク」だろ、みたいなさ。「パワータンク」のメタル軸がそんな感じだったんだよ。これは、他故さんが言う通り、「2020えんぴつ」が近いんだよね。

【他故】そっちに近い。

【高畑】特に、後ろの消しゴム周りの、ちょっと膨れてるところとかさ、この穴の開け方とかが違うじゃん 」っていうところ。だって,普通にフレフレ機構が入ってるしさ、消しゴムが繰り出しになってるしさ。前のやつをそのままパワーアップしちゃってるからね。

【他故】全然違う。

【高畑】値段も倍になってるし。

【他故】いや、普通は値段倍でここまでにはならんだろ。

【高畑】そうなんだよ、すごいよね。そういう意味ではすごいのだが、逆にこれはさ、さっきの文脈でいくと、俺はもう分かんないんだよ。「ノクフリー」はそこら辺を上手いことやってる。要は、元々男子ゴリゴリだったやつを、女子でも誰でも使えるようにしましょうねっていう方向性が見えるんだけど、この「ノックペンシル」は誰向けに作ったの、これ?

【きだて】う~ん!

【高畑】女子でも使えて、フレフレで、 200円でっていうと、色が何となく柔らかいイメージだけど。でも「ノックペンシル」のラインアップってさ、紺色とかグレーとか黒とかで、あんまり女子っぽくもないじゃん。


【きだて】女子っぽくはないかな。

【高畑】じゃあ男子かっていうと、シャープな印象でもなくて、どっちかっていうと割と柔らかいテイストでもあるし。じゃあ、昔の「ノックペンシル」が好きだった人に向けて、「何か懐かしいな」って思わせるにしては、ムキムキにパワーアップしてるし。

【きだて】メーカーとしては、懐かしのブランドネームで、今っぽくて、安価だけどちゃんと使えるフレフレのシャープを出しました、というだけの話じゃないんかね。

【高畑】でも、200円でできる最高に質の高い雑シャープを作りましたみたいな。要は、廉価帯のシャープペンシルで、まあ価格の問題とか材料の問題とか色々あるから、100円はないとしても、200円でこれだけ機能が付いていてっていったときに、これが「ノックペンシル」であるというのもゼブラが意識してるほど意味がなくて。単純に仕事でシャーペンをよく使いますみたいな人が持っていて、消しゴムも入ってるし、これ 1 本持っておけば、これでいいんじゃないっていう感じで。だから、ある意味では正統派100円シャープの末裔なのかもしれないんだけど。でも,今はそういう「何でもいいけど、ちゃんとしてるよ」っていう感じのところであんまり狙わないじゃん。


【他故】そうだね。

【高畑】だったら、どちらかというとこれをこのまま白軸を無印良品で売ったりとかして、「バランスの良いよく書けるシャーペンです」って言ったら意味はすごい分かるんだけど、こうやってゼブラがブランドとして「ノックシャープ」っていって出してきてるから、「どこに訴求してるんだろう?」という感じはちょっとするね。

【きだて】言われてみると、無印は全然悪くない気がしてきたな(笑)。

【高畑】無印で「消しゴムが出てくるフレフレシャープ」という名前で普通に置いてあったら、無印で買える同等のシャーペンの中では最高にちょうどいいシャーペンだと思う。

【きだて】だよね。無印ファンにはまりそうな雰囲気あるわ。

【高畑】悪くないんだよ。めっちゃモノは良いんだよ。でも、「ゼブラの『ノックペンシル』です」って出したら、「どこ?」みたいな感じになる。むしろ、本当に真っ白でいい。

【きだて】「最近の中高生はシャーペンのこだわりが強い」みたいな話をしてるけど、でも、興味が薄い人たちだって絶対にいるでしょ。でもそういう人たちも勉強するのにシャーペンは使わざるを得ないから、じゃあとりあえず使いやすくて、こだわりのない人でも気軽に手が出せる価格設定で、というジャンルは必要なんだよな。

【高畑】だから、コンビニで売ったらいいのかな。そういう意味では。

【他故】ああ、コンビニね。

【高畑】コンビニでシャーペン欲しいっていったときに、これがあってくれたら案外便利じゃん。値段も安いしみたいな感じで。1個しか選べないんだったら「これ買っときゃ間違いない」みたいな。お金かけたくなくて、「今シャーペン忘れてきたから欲しい」とかだったら、200円でこれで買っとけば、もうずっとこれ使っても間違いないみたいな、間違いない良さはあるんだよ。

【他故】うん。

【高畑】だから、色選ぶとかっていうよりは、もう本当に無印とかコンビニとかで決め打ちでこれがポンって置いてあって、黒と白だけあってとか。だから、「鉛筆シャープ」をもっとちゃんとさせた感じ。「鉛筆シャープ」って、鉛筆のイメージに近づけるためにめっちゃシンプルにしてあるから、逆に言うと消しゴムが別に要るとかあるじゃない。だけど、これだったら1 本持っとけばさ。ペンケースにこれを入れておけばもう十分じゃん。

【きだて】なるほどね。

【高畑】モノがめっちゃいいんだよ。これ、めちゃくちゃ良くないですか?

【他故】今回、これすげー良いと思ってるんだけど。びっくりしてる。

【きだて】200円で買えるシャープペンシルとしては、最高峰に良いものだと思うんだよ。

【他故】本当にそう思うよ。

【高畑】ちょっと前の、鉛筆型になる前の「鉛筆シャープ」があったじゃん。もうちょっと無骨なデザインだったじゃないですか。グリップがあそこまでグリップグリップしてなくて、値段も高くないし。確かに、今のシャーペンを何にも考えないで、普通に買うとしたらこれ 1 本あればいいやっていう感じは本当にしちゃう。

【他故】うん、分かる分かる。

【高畑】そのそつのなさというか、消しゴムもちゃんと繰り出しで出てきてくれるしさ。ただね、後ろのこのかたちが、消しゴムを回しやすくするためにここがちょっと切れてるのかもしれないけど、別に転がり止めになってるわけでもないし。それこそ、「ノックペンシル」というと、ここにフタしたくなっちゃう感じが。「まだ部品付くんじゃないの?」みたいな。

【他故】ああ、そういうことね。

【高畑】これだけポンって置いてあったら、「あれ? キャップ無くした?」って聞きたくなっちゃう感じの、ちょっと何かかぶせたくなるこの形状が。

――「キャップなくしちゃったんだ」みたいな感じの。

【高畑】ここにパチってはまる何かがありそうなデザインに見えちゃう(笑)。他のところがシュッてシンプルだから、かぶせるとキレイに何かが収まるような、クリップが付いているキャップみたいなのがありそうな気がするデザインだなと思います。

――昭和に発売した初代のやつはキャップが付いてたんですね。消しゴムのところにね。


上が初代モデル

【他故】ノックのところにキャップが。

【高畑】普通の真っ直ぐになっちゃうんだよね。あと、クリップが付いてるタイプも途中から出るんだよね。このかたちでいくんだとしたら、ここにこう真っ直ぐでもいいんだけど、このノックまわりのかたちが結構情報量が多いんだよ。

【他故】そうだよね。

【高畑】だから、キレイにするパーツがありそうな気がしちゃうので。

――このノック部の突起は何なんですかね?

【高畑】よく分かんない。転がり止めとしてはほとんど機能しないんだよね。六角形だから。別にそんな出てるわけでもないし、転がり止めにもなってないし。消しゴムを回しやすいぐらいしか意味がないんじゃないか。

【きだて】消しゴムを繰り出すときに、回し始めの手がかりだと思うよ。

【他故】多分そっちかな。

【高畑】ちょっと何か、意味ありげ見えちゃうんだよ、この突起とかが。あと後ろがさ、ちょっと斜めになってるじゃん。斜めに削ってるのが、何か意味ありげに見えちゃうんだよね。特にそれが何かの機能ではなくて。だったら、真っ直ぐにしてもよかったのになって。こっちがシンプルなんだから。だって、昔のやつも真っ直ぐだったから。

【他故】まあ。そうだね。何か押しにくいと思ったのかな。

【高畑】そこだけちょっと気になりましたけど、他は特に気になるところはない。フレフレも入ったし、いいよね。

【他故】個人的に1個だけ気になることあるんだけど、JANシールが何故グリップに貼ってあるのか。

【きだて】ああ。

【他故】僕はね、貼ってあるものをはがさない派なんですよ。自然にはがれるのを待つ派なのね。

【高畑】自然にはがれるのを待つ派(笑)。

【他故】だから、印字が消えて銀色だけのシールになってる状態でも、はがれなければ貼ったままなのよ。これは、はがせってことだよねって分かるんだけど、あんまりここに貼ってあるのはなかったような気がして。

【高畑】もうちょっと後ろに貼っといてほしかったって感じ?

【他故】これ、明らかにはがしてから使うやつでしょ。

【高畑】そうだけど、確かにね。

【きだて】確かに、このシールがすげージャマになってくるよ。

【他故】ここだったら、最初にはがすしかないよね。いや、はがすんだろうけど。

――「はがしてください」っていうことなんでしょうね。せっかくグリップが刻んであるのに、そのシールが貼ってあると何の意味もないですもんね。

【高畑】いや、このグリップは何もないよ。

――ああ、前のはそうだったけど、今度のは刻んでないのか。

【高畑】「ノックペンシル」らしさを出すんだったら、グリップを刻んでくれてもよかったかな。

【きだて】そこは俺も気になった。

【他故】溝があってもいいよね。

【高畑】確かに、溝があってくれると何かいい感じがするね。

【他故】だから、溝がないから余計に「2020えんぴつ」に似ちゃうのよ。

【高畑】あーそうそう。しかも、他故さんが持ってるやつは色まで一緒だし。

【他故】ちょうどグレーとグレーだけど(笑)。

【高畑】後ろのちょっと膨れちゃってる感じとかも何か似てるし。

【他故】消しゴムの感じもよく似てるんだわ。

【高畑】そうそう。

【きだて】「1300」と比べて、太さはどうなんだっけ?

【他故】「1300」はかなり細い。本当に鉛筆の細さだから。

【きだて】「1700」って、逆にちょっと太いぐらいか。

【他故】今回のこの太さは、握りやすいと思ってる。

【高畑】何が「1300」と「1700」」だったんだろうね?

【他故】だんだんと番号が増えてるんでしょ。何か途中にあるんだよね。

【高畑】あ、本当?

【他故】そんなのなかったっけ?

【きだて】クリップが付いているのが「1500」とかそういう感じなのかね?

【高畑】ラバー付きのは「ラバー100」って書いてあって。

【他故】ラバー付くと全然違うんだよね。

【高畑】「ラバー100」は、これも「ノックペンシル」っていうジャンルではあるんだけどね。「ノックペンシル」の「ラバー100」なんだよね。うーん、分からん。なぜ「1700」っていうナンバーがついたのか分かんないけど。価格でもないしね。不思議な感じがする。いや、でも本当に日本の文房具はハズレがないけども、その中でもこんなにすごい普通で出てくるとね。

【きだて】いかにもゼブラらしいっちゃゼブラらしいよね。

【他故】この時期に200円でこんなものを出すんじゃないみたいな(笑)。

【高畑】その安いところの普通っていうところを抑えられるポテンシャルを持ってると思うんだけど、でも中高生を狙ってるのかっていうとそうでもないような見た目もしてるし。本当に実用品なんだよね。マジで道具なんだよ。なので、これはどこを狙ってるのかが、俺的にはちょっとある意味心配でもあるというか。久しぶりに同総会で友達に会ったら、大学でボディビルに目覚めてしまって、ムキムキになって別人みたいになってたみたいな。

【きだて】その例えはよく分かんない(苦笑)。

【高畑】「お前、本当にノックペンシルなの?」っていう感じの。

【きだて】だったら、何で「ノックペンシル」という名前を継がせたかだよな。

【高畑】それそれ、それだよ。

【きだて】ほとんどの中高生にとったら、「ノックペンシル」なんてブランドはそもそも分かんないやつでしょ。

【他故】分からないよ。

【高畑】「ドクターグリップの●●です」っていうのに比べたら、全然名前が浸透してないじゃない。だから、何でだろう?っていう感じだよね。

【きだて】それを思うと、不思議ではあるんだよな。

――ゼブラのニュースリリースには、「再販を希望する消費者の声に応えて」って書いてありますよ。

【高畑】誰だ? 再販を希望した人が見たら「違うじゃん」っていう可能性はあるよね(笑)。

――多分、当時中高生でこれを使ってた人って、我々よりも年上ですよね。

【他故】ズバリ、私の歳なんですよ。私、「1300」登場時に中学1年生なので。

【きだて】ここにいたじゃん(笑)。

【高畑】「とうとうシャーペンが100円になったよ」っていう時期で、1、2を争うぐらい最初に出たはずなんだけど。

【他故】ネットで調べてみたけど、「M1300」が今僕と文具王が持ってるこれで、「1400」はそれの透明軸。それで「1600」っていうのは、これのかたちでラバー軸だって。

【高畑】じゃあ、これは「1600」なのかな? 今度のはそのラバー軸の次ってことなんだね。

【他故】みたいね。ただ、「1500」があるって書いてある記事もあるけど、「1500」の事は分からん。

【きだて】これプラス「ラバー100」か。

【他故】別方向で「ラバー100」ができていたんじゃないかな。

【高畑】クリップが付いてるから、これはまた別物扱いなんだね。

【他故】そうみたい。

【高畑】なんだけど、100円でどこまでいけるか問題みたいなのがあって、ラバーも付けましたみたいなのが、「1600」の後期のやつだよね。だから「1600」までは分かるじゃん。ラバー塗ってるけど、ほとんど同じかたちなので。前に、知り合いの漫画家の人が Twitterとかで「漫画家の先生が昔から使ってたシャーペンが使えなくなって、代わりのが欲しいからみんなで探した」って言ってたじゃん。

【他故】ああ、何かあったね。

【高畑】「持ち心地が、昔の100円シャープのこれが良かったんだよ」って言って、「じゃあ再販しました」と言ってこれが出てきたら、「いやその持ち心地は違うだろ」って感じがするから、再販を望んだ声にちゃんと応えたかどうかは分からんよね。このスカスカに軽いのがいいっていう人もいるじゃない。

【他故】持ったときの印象が違うからね。

【高畑】昔の100円シャープのこの軽さがもうとにかくいいんだっていう人もやっぱりいるとは思うんだよね。そこからするとさ、ちょっと重たくなっちゃってるから別モノだよね。これはこれで十分いいんだけど、

【他故】それなら、「1300」じゃなくて、200円になったんだから「2300」とかにすれば良かったよ。

【高畑】そういう変え方をしてくれても良かったかな。

【きだて】それにしたって、いまシャーペンを欲してる人じゃないじゃん。やっぱり「ノックペンシル」の名前を継ぐ意味はよく分かんないよね。

【他故】まあね、意味は分かんないけどね。

【きだて】“安くて良いシャーペン”というゼブラ社内のパブリックイメージを具現化したというか、社内で力のあるおじいちゃんが「あのノックペンシルを令和に復活させるんじゃ」と主張したとか、そういうことな気もするんだけど。

【他故】ちょうどこれを使ってた人間が、そろそろ定年を迎えていなくなりそうなんで、置き土産に「君たち、これは知ってるかね?」みたいなことを言ってしまったおかげでこうなったみたいな(笑)。

【きだて】正直、なにかそういった社内政治の動きを感じなくはない(笑)。

【高畑】まあ、狙いどころは全然分かんないけど、出来上がったもの自体は品質はめちゃくちゃ高い。そこの良さの部分が、ゼブラっぽい。

【きだて】純粋な好みで言うと、フレフレの感度をもうちょっと高くしてねっていうのはあるんだけど。

【高畑】分かる分かる。

【きだて】意外と出ないじゃん。

【他故】うん、出ない。

【きだて】多分この味つけは、筆箱の中で振られることを想定しての話だと思うんだけど。

【高畑】そうだね。最近のフレフレの中ではちょっと重いよね。

【きだて】振った後に書こうとして「あれ、出てないな」ってなるのが嫌なんだよな。その辺りの味付けが難しいのは分かるんだけど、でももうちょい出て欲しい。

【高畑】結構音がするぐらい振らないと出ないから、そういう意味でいくと確かにね。

【他故】あとは、重りがでかいのか結構重たいよね。

【高畑】そうだね。

【きだて】でも、そのおかげで低重心気味にはなってるんだけどね。

【他故】さっき「ノクフリー」(こちらを参照)をたくさん使ってからだと結構重たく感じてしまうので(笑)。

【高畑】これはそうかも。

【他故】まさしく筋肉質。

【きだて】それはそれとして、透明軸のやつは延々と重りが上下するのが楽しくて、ずっと振って見ちゃうんだけどね。

【他故】ははは(笑)。

【高畑】あーそうね。透明なやつはそれが見えるのが良いよね。

【きだて】これだけはっきり重りが見えるフレフレはあんまりないからさ。

【高畑】確かに、言われてみたら、このフレフレのノックの感度っていうことでいくとちょっと重いね。

【きだて】よく見ると分かるんだけど、重りの下に結構ゴツいバネが入ってるのね。

【高畑】そうね。もうちょっと柔らかめでもいい気がするね。

【きだて】こんなゴツいバネが入ってたら、確かに渋くなるだろうという気はする。

【高畑】元々こっちのノックもちょっと重めだよね。チューニングとしては、結構硬いというか重いというか、そんな感じ。

――それは、さっききだてさんが言ってたみたいに、筆箱に入れたときに芯が勝手に出ないようにしてるんじゃないかって。

【高畑】そうかもしれないね。

【きだて】それはそれで分かるんだけど

【高畑】上手いこと刺さる人に伝わってほしいアイテム。

【きだて】さっき言ってたみたいに、必要なときにひょろっとコンビニで買って、何となく10 年ぐらい使い続けるぐらいのクオリティーじゃん。

【高畑】そうだと思う。これ多分、壊れないと思うから。

【他故】壊れないだろう。

【高畑】普通に「おじいちゃんの引き出しにこれが入ってた」みたいなので出てきても、別に使えるじゃん普通に、みたいな感じでいいかな。

【きだて】まあ、息長く売ってほしいなという感じではありますな。

【高畑】何年ぶりの復活だっけ?

――「2001年に廃番」って書いてありますよ。

【高畑】20数年ぶりに復活してるし、それこそ初代からしてみたら1980年からだから。

――44 年ぶりです。

【高畑】そう考えると、それこそ脈々と続いていってくれれば全然いい。多分、次に40年経っても、これ並べたときにまだどっちも使えるみたいな、「さすがゼブラ」って感じになるんだろうな(笑)。だって、昔の100円の「ノックペンシル」だって全然ちゃんと書けるからね。

【他故】まあね。

【高畑】よくできてるよね。すごく良いです。

*次回は「プロユース231」です

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