かつて「仮面ライダーフォーゼ」神宮海蔵・JK(ジェイク)役を演じた俳優の土屋シオンさんが2024年5月30日、29日に投稿され大きな注目を集めた「闘病中の息子に思い出を作ってあげたい」とするXユーザーの呼びかけに対する自身の考えをXに明かし、反響を呼んでいる。

「早めに名乗り出て仮面ライダー 出てこないとか後出しはダサい」

仮面ライダーを演じた俳優をめぐっては、29日に「拡散ありがとうございます」という名称のアカウントがXを通じて以下のような呼びかけを行っていた。

「急性骨髄性白血病の再発でもう余命があと1ヶ月くらいしかない息子に何かできることはないかと考えていて、仮面ライダーが大好きなので仮面ライダーに出演されていた俳優さんにお力添えをいただきたいです」

仮面ライダーと戦隊ヒーローが大好きだという息子に思い出を作ってあげたいとする母の願いに、歴代の仮面ライダー俳優らから続々とコメントが寄せられた。

こうした中、SNS上で未反応の俳優らに対して直接リプライで投稿を知らせたり、協力を申し出るよう声掛けしたりするユーザーも少なくない。

一部のSNSユーザーからは「早めに名乗り出て仮面ライダー 出てこないとか後出しはダサい」「時間に限りがあるって子が仮面ライダー好きって見たからヒーローなら今すぐ行け。声出せ。って言っとんねん」など、厳しい声も上がっている。

土屋さんは29日、具体的な内容については言及せず「ヒーローはいるからね。大丈夫だよ」と投稿。

「誰かを祝う、救う、手を差し伸べる。とか 人の不幸を悲しんだり、悼んだりする時に知らず知らずや無意識の承認欲求や自己顕示欲が出ないように気をつけて生きていたいと思っています。誰も見ていなくても、落ちているゴミを拾える人間でありたい」とした。

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「13年も前の作品で少年に需要があるか分からない」

続いての投稿では、「大切なお話し」として、この件をめぐる持論をつづった。

「凄く繊細な話題だからこそ 本人を置いてけぼりにして盛り上がりたくないんです。少なくとも僕は」として、「善意の押し付け。ではなく本人が嬉しいことがしたい」と率直な気持ちを明かした。

「疲れているところに 知らんとこないおじさんが来て本人にいきなりヒーローですって言われても困るだろうし、来られたりしたら気を使うだろうから(原文ママ)」と少年の現状をおもんぱかり、「そもそも僕はことライダーにおいては変身していないし13年も前の作品で少年に需要があるか分からない」とした。

そうした上で、土屋さんは少年の希望を第一に考えるべく「ご年齢はいくつか。ご家族とお話をしてどういう子なのか、何をされたら嬉しくて何をされたら嫌なのか。体力によっての面会や遊ぶ、食事の可否、話題になるのが嬉しい子なのか、あんまり構われたくない子なのか」などを確認し、「ベストな形を探っている」最中だとした。

「会うのかプレゼントなのか動画なのか手紙なのか」と、具体的なアクションを取る予可能性についても言及した。

「色んな励まし方や応援の仕方、できる範囲があると思うので他の俳優さんやヒーロー達の否定ではなく 誰のどれもとっても素敵だと思うのですが、此度の僕に関しましては、静観していただけますと嬉しいです」とした。

複数のXユーザーから協力を呼びかける声が寄せられたことについて感謝をつづり、「企画にのらないんですかと冷たいと連絡をくださった皆様はご理解、ご安心いただけますと幸いです」としている。

少年の気持ちを尊重したいとする土屋さんの投稿には、「いち早く動く素晴らしさもある一方、シオンさんの、留意しながらも冷静に見ておられる姿勢も素晴らしいと思います」「本当に相手のことを思ってらっしゃるのが伝わりました やっぱりヒーローはすごい」など、納得と共感の声が寄せられている。